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ロシュフォール8 【酵母の営みを香る】 [ベルギーのビール]

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今日はベルギー修道院ビールの銘品、ロシュフォール8でございます[ぴかぴか(新しい)]

池袋東武で海外ビールを買いだめしたため、ここしばらく海外ビールの記事ばかりになってます笑 もうしばらく続きますのでおつきあいくださいませm(_ _)m



いや~実にフルーティな香り。焙煎麦芽のコーヒーのような香りとあいまって、アップルパイのようなんまそうな芳香がぷんぷんしております[るんるん]

ビールの香りを評する際に「エステル香」という言葉がよく使われます。ロシュフォール8はこのエステル香を体感するにはもってこいのビールです。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ビールの香りを作り出す成分はそれはまあたくさんあるのですが、中でも支配的な香りは

①麦芽に由来するもの
②ホップに由来するもの
③酵母の発酵過程に由来するもの

の3つです。

麦芽由来の香りは例えば、スタウトなんかの濃色ビールに感じられる焦げた香りなんかがそうですね。淡色ビールは概して、麦芽由来の香りはあまり感じられません。

ホップの香りは草のような香り、柑橘系の香り、なんかですね。ちなみに日本の大手メーカーが造るビールの香りはほとんどがこのホップ由来の香りです。プレミアムモルツが好例です。生きのいいジャキッ[exclamation]としたあの香り、あれがまさしくホップ香です。

で、最後の「エステル」ってのは、酵母が発酵の作業を進める際に生まれる副産物で、ビールにフルーティな香りをつけてくれます。

「え、フルーティな香りってホップ由来なんじゃないの[exclamation&question]」という疑問を持ったあなた、なかなかマニアですね~。ごく簡単に言ってしまうと、ホップ由来のフルーティな香りは「派手」です。グレープフルーツやオレンジの香りによく例えられますが、きらびやかな存在感のある香りです。それに比べるとエステルがもたらす香りはやわらかく、じわっと広がる甘い香りで、単純化して言ってしまえば「濃醇」です。こちらは洋ナシやイチゴの香りなんかに例えられます。



なんてことを気にしながらこれからいろんなビール、特にエールビールを呑んでいだたけたらきっといろんな発見とか楽しいことあると思いますよ[るんるん]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


閑話休題。ロシュフォール8を注いだらいきなり呑まずに、ぜひとも鼻を近づけてクンクンしてみてください。間違いなく感じられるリンゴやプラムのような甘い香り。それこそまさに酵母達の活動の証、エステル香でございます。目に見えない微生物達の鼻に感じる営みをエンジョイしながら酔っ払ってください[ぴかぴか(新しい)]

ようやく呑む。フルーティなエステル、コーヒーのような焙煎香がさらに強く感じられます。そこにアルコールの適度な辛味も混じりあい、実にグッドバランス。

胃の奥からセピア色に染まっていくような、ものすごく懐かしい甘さ。矮小化してしまえば子供の頃に初めて食べたチロルチョコレートみたいな。でも全然くどくない。この「甘いけどくどくない」っていう感覚はビール以外ではなかなか体験できない。これこそがビールのビールたる所以、さらに言えばロシュフォールのロシュフォールたる所以でしょうな。

パイプオルガンの残響音のような、澄んだ甘さが鼻腔にも口中にも実に心地よいです。

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コメント 12

key-k

ベルギーのビール好きです。
冷蔵庫にはヒューガルデン入ってます。
香り良いですよねー。
by key-k (2011-02-06 01:05) 

トリック

 ビール好きの基本はまずクンクンですね~。後、念入りに色を見たり。

 ビールの味、香りはどこから来ているのか知りたく、原料を当たってみればと思いBeer Cafe Barleyさんでオーガニック麦芽を注文するも、昔飼っていたインコや文鳥を思い出しただけで、何も分からずじまいでした。

 ホップを生でかじってみたら、とも思いましたが、これは相当にエグいらしいので断念しました~。
by トリック (2011-02-06 21:32) 

コバヤン

ホップの”かほり”も好きですが、
「エステル香」は、奥の深い”かほり”ですね。
私は、修道院ビールの世界をまだ経験しておりませんが、
ヴァイツェンのフルーティな”かほり”にはまっています。
今日、やまやさんでうろうろしていると、
『ロシュフォール8』を見つけました。
その横に『ロシュフォール10』がありましたが、
何が違うのでしょうか?
『ロシュフォール10』の方が、値段は高かったです。
by コバヤン (2011-02-06 22:09) 

Umi-Bozu

知人に化学合成家がいますが、このエステル臭を嗅ぐと化学構造式がいくつか頭の中に浮かぶそうです(笑)
by Umi-Bozu (2011-02-07 17:24) 

猫背

key-k さん

あっしもヒューガルデン大好きです♪

ヒューガルデンはコリアンダーを副原料に使っているからすごくスパイシーな香りですよね。食欲をそそります笑
by 猫背 (2011-02-08 00:18) 

猫背

トリック さん

生ホップ食べてみたことあるんですが、はっきり言って「苦い草」でした笑 香りの成分よりも苦味がきつくて・・・

麦芽=インコ、文鳥は正解だと思います。食べるものというよりは、ついばむものですね笑
by 猫背 (2011-02-08 00:21) 

猫背

コバヤン さん

ヴァイツェンの香りはまた普通のビールの香りとは違ってたまらんですよね♪

あの香りも分類上は「エステル」になります。バナナみたいな香りを生み出すのが得意な酵母(ヴァイツェン酵母といいます)を使っているので、普通のビールのエステルとは違った香りなのです。

「ロシュフォール10」は「8」よりも、難しく言えば初期比重が高い、簡単に言えばアルコール度数が高いビールになります。あっしも呑んだことありますが、もはや呑むというより食べるに近い超フルボディのビールで、実に美味でした♪ 8と呑み比べてみたらおもしろいと思いますよ!

by 猫背 (2011-02-08 00:27) 

猫背

Umi-Bozu さん

いや~、こりゃまたマニアな知人をお持ちですね!! 爆笑してしまいました笑 あっしもその域に達してみたいです・・・いや、無理だな・・・
by 猫背 (2011-02-08 00:30) 

オカジュン765

こんにちは。訪問ありがとうございます。
私はビール大好き人間でどこでもいつでもングングプファーとできれば、どんなビールでも構いません。
by オカジュン765 (2011-02-08 14:27) 

猫背

オカジュン765 さん

コメントありがとうございます~。これからも是非たまにのぞいてやってくださいませ♪
by 猫背 (2011-02-11 01:11) 

ターキー

どうもです。

モルタンではありがとうございました。
かなりのビール好きのようで、驚きです♪

このビールへの情熱が若さの秘訣ですね(^o^)
by ターキー (2011-02-18 03:03) 

猫背

ターキー さん

こんにちは!ごぶさたしとります(^^ゞ

ビールが好きなこと以外に取り柄がないので、麦酒道は徹底的に極めてやろうと思っております♪

これからもどうぞよろしくお願いします!
by 猫背 (2011-02-18 22:26) 

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