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ロシュフォール8 【酵母の営みを香る】 [ベルギーのビール]

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今日はベルギー修道院ビールの銘品、ロシュフォール8でございます[ぴかぴか(新しい)]

池袋東武で海外ビールを買いだめしたため、ここしばらく海外ビールの記事ばかりになってます笑 もうしばらく続きますのでおつきあいくださいませm(_ _)m



いや~実にフルーティな香り。焙煎麦芽のコーヒーのような香りとあいまって、アップルパイのようなんまそうな芳香がぷんぷんしております[るんるん]

ビールの香りを評する際に「エステル香」という言葉がよく使われます。ロシュフォール8はこのエステル香を体感するにはもってこいのビールです。


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ビールの香りを作り出す成分はそれはまあたくさんあるのですが、中でも支配的な香りは

①麦芽に由来するもの
②ホップに由来するもの
③酵母の発酵過程に由来するもの

の3つです。

麦芽由来の香りは例えば、スタウトなんかの濃色ビールに感じられる焦げた香りなんかがそうですね。淡色ビールは概して、麦芽由来の香りはあまり感じられません。

ホップの香りは草のような香り、柑橘系の香り、なんかですね。ちなみに日本の大手メーカーが造るビールの香りはほとんどがこのホップ由来の香りです。プレミアムモルツが好例です。生きのいいジャキッ[exclamation]としたあの香り、あれがまさしくホップ香です。

で、最後の「エステル」ってのは、酵母が発酵の作業を進める際に生まれる副産物で、ビールにフルーティな香りをつけてくれます。

「え、フルーティな香りってホップ由来なんじゃないの[exclamation&question]」という疑問を持ったあなた、なかなかマニアですね~。ごく簡単に言ってしまうと、ホップ由来のフルーティな香りは「派手」です。グレープフルーツやオレンジの香りによく例えられますが、きらびやかな存在感のある香りです。それに比べるとエステルがもたらす香りはやわらかく、じわっと広がる甘い香りで、単純化して言ってしまえば「濃醇」です。こちらは洋ナシやイチゴの香りなんかに例えられます。



なんてことを気にしながらこれからいろんなビール、特にエールビールを呑んでいだたけたらきっといろんな発見とか楽しいことあると思いますよ[るんるん]


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閑話休題。ロシュフォール8を注いだらいきなり呑まずに、ぜひとも鼻を近づけてクンクンしてみてください。間違いなく感じられるリンゴやプラムのような甘い香り。それこそまさに酵母達の活動の証、エステル香でございます。目に見えない微生物達の鼻に感じる営みをエンジョイしながら酔っ払ってください[ぴかぴか(新しい)]

ようやく呑む。フルーティなエステル、コーヒーのような焙煎香がさらに強く感じられます。そこにアルコールの適度な辛味も混じりあい、実にグッドバランス。

胃の奥からセピア色に染まっていくような、ものすごく懐かしい甘さ。矮小化してしまえば子供の頃に初めて食べたチロルチョコレートみたいな。でも全然くどくない。この「甘いけどくどくない」っていう感覚はビール以外ではなかなか体験できない。これこそがビールのビールたる所以、さらに言えばロシュフォールのロシュフォールたる所以でしょうな。

パイプオルガンの残響音のような、澄んだ甘さが鼻腔にも口中にも実に心地よいです。

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