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宮崎ひでじビール スピリッツエール 【焼酎酵母で醸したビール】 [日本のクラフトビール]


「スピリッツ」

この言葉から中学校の時は週刊の漫画誌を連想し、大学の頃はニルヴァーナの名曲を連想していた猫背が、今ではほぼ条件反射で「蒸留酒」を連想するようになりました。成長でしょうか、退歩でしょうか。


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宮崎ひでじビールの5月の限定ビール、スピリッツエール[ビール][ぴかぴか(新しい)]


このビールはなんと、ビール酵母ではなく焼酎酵母で醸造されたビールなのです[exclamation×2]

焼酎は蒸留酒であるが故に「スピリッツ」の名前が冠されているのかと思いきや、ひでじビールから送られてきたビール紹介には「スピリッツには、『焼酎』のほかに『魂』という意味があります。」との解説が。なるほど。魂のエール[ぴかぴか(新しい)]


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使う酵母が変われば出来上がるビールも変わります。いろんなところが変わります。このひでじビールのスピリッツエールについては、以下が一般的なビールとの顕著な違いだとあっしは感じました。あくまでも猫背的主観ですよ。


① アテニュエーション
簡単に言えば、「泡」です。ビールにはおなじみの泡。あれは酵母が発酵過程で出す二酸化炭素なのです。

細かい話になりますが、一回目の発酵(主発酵)の時に出る二酸化炭素は量が多すぎるので、大気中に逃がしてしまいます。

その後熟成タンクの中で行われる二回目の発酵の時に出るものは外に放出せず、ビールの中に溶け込ませます。その二酸化炭素がグラスに注がれた際にビールから解放されて、シュワワワ~というビールならではの美しい光景と爽快感をもたらしてくれるのです[グッド(上向き矢印)]

このスピリッツエールに使われた酵母はその「発泡」という点ではややおとなしい性格のようです。グラスを立ち上る泡は普通のビールよりはあきらかに控えめ。グラスの上にできる泡の冠も比較的早く消えていきます。語弊を恐れず言えば、泡もちは決してよくありません。

発泡の少ないビールは普通どう感じるか。泡に由来する刺激と爽快感がないぶんだけ重く、そして甘ったるさを余計に感じてしまいます。

ですが、そこはさすがひでじビール。どのビールを呑んでも感じられる抜群のキレの良さはこのスピリッツエールでも健在です[ぴかぴか(新しい)] 甘さもそこそこ感じるのですが、全くしつこくない。サーっと消えて行って、ビール特有の爽快感とキラキラ感が実に心地よいです。いや~これは参りました。妙技の為せるワザとしかいいようがありません[るんるん]


泡はビールの必須条件だという固定観念を華麗にぶちこわしてくれます。



② 香り

酵母は一般的に、発酵させる温度が高いほど香気成分を盛大に発生します。低温で発酵させるラガー(下面発酵)ビールよりも比較的高温で発酵させるエール(上面発酵)ビールのほうが香りを強く感じるのはそういう理由によるものです。

そのエールビールでも発酵温度はだいたい25度くらい。ですがこのスピリッツエールの酵母はなんと30度以上という高い温度で発酵させられてます[exclamation] 熱いと元気になるTUBEみたいな酵母です。

そんなわけで香りは実に華やか。ホップの香りも感じますが、酵母由来の香りが支配的。雨に濡れた花のような、しっとりとした濃醇な芳香が長くエンジョイできます[ぴかぴか(新しい)]
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