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南紀白浜ナギサビール・アンバーエール 【猫背的2010】 [日本のクラフトビール]

猫背だけのクリスマスイ~ヴ(山達風に読んでください)


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今年最後の記事になります。2010年のトリは南紀白浜ナギサビールの冬期限定ビール、アンバーエールですん[ビール][ぴかぴか(新しい)]


限定ビールをあまり造ることのないナギサですが、今年は夏の「プレミアムウィート」、そしてこの「アンバーエール」と、限定を2連発[exclamation] いや~ファンとしてはたまらんですな。この勢いで2011年は各季節ごとに・・・[揺れるハート]


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いただきま~す[ハートたち(複数ハート)]

お~、モルト香が強いですね~。ボックみたいな粘性のある甘い麦芽の香りが一瞬香ります。そしてそこにかすかなカスケードホップ(たぶん)とエステルの混じったフルーティな香りが合流。

ほろ苦い綿菓子のようなナギサらしい甘苦味と、紅茶のようなフレーバーがどれも強く感じられてバランスしています[ぴかぴか(新しい)] ナギサ定番醸造のペールエールと似ているようで決定的に異なるのが、後に長く残る苦味ですな。いい意味でナギサらしからぬホップの太い苦味が、モルトの甘味とシンクロして続きます。実にジューシーです[るんるん]


これはおそらく、ビタリング(苦味つけ)のために使っているホップに由来するものと思われます。このアンバーエールでは「ペルレ」という種類のホップが使われているそうですが、このホップは、日本のクラフトビールで用いられることが非常に多い「ノーザンブルワー」という、苦味成分の強いホップを交配させて作ったものです。


あっしはもっとモルト感の強いアンバーエールを想像していたので、この心地よい長い苦味は予想外のプレゼントでした[グッド(上向き矢印)]


冬期限定ですが、まだ通販↓で購入できるみたいですよん[るんるん]
http://item.rakuten.co.jp/nagisa/amb1/


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さて、2010年の記事はこれで終了とさせていただきます。1年間おつきあいいただいてありがとうございました。

今年は本業が忙しかったので、ブログは「投稿回数は少なくても中身は濃く」を目指してやってまいりました。その甲斐あってか、アクセス数も読んでいただいている方も少しずつ増えていて、不肖猫背、この上ない励みでございます[グッド(上向き矢印)] 来年もこんなペースになると思いますが、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m


以下、今年の記事の中でアクセスの多かった上位3つです~。投稿時期が早いもののほうが当然アクセスは多いので、投稿後の経過日数を計算して補正した結果でございます。


まず第3位~。
アサヒ メルツェン 【王者の醸すドイツビール】
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-11-03

大手のビールは概してアクセス多いのですが、これは中でも特に多かったです。「メルツェン」という聞きなれない名前を検索にかけてやってこられた方が多いような感じでした。


そして第2位~。
牛久シャトービール 【クラフトビールの「日本のビール」】http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-08-22

猛暑の盛りにビールの写真をたっぷり載せた記事だったので、純粋にんまそうだったのでしょう[ぴかぴか(新しい)] 猫背的残暑見舞いでした。


そして栄えある第1位~。

宮崎ひでじビール 【猫背的バレンタイン ②】
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18

投稿時期の早さを差し引いても断トツに多かったです。延岡の山の中まで突撃した甲斐があるというものです[るんるん] ブルワーさんにもたっぷりお話をうかがえて、ひでじビールの魅力をしっかり伝えられたとあっしも思います。


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今年はビール人猫背的にも大きな出来事がありました。

あっしにビールの世界の魅力を教えてくれた素敵な人と、突然お別れしなければならなくなりました。この人に出会っていなかったならば、今こうしてビールを通して得られるたくさんの喜び、楽しさ、発見、感動、その大半をあっしは知らずにいたはずです。

「家族連れでビールのグラスを」・・・その見果てぬ夢、ビールを日常にするという夢の実現のためのささやかな一助として、来年も精一杯努力させていただきます。R.I.P.


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皆様、1年間ありがとうございました。来年もんまいビールの紹介という名のもとに、世界中のビールを呑みつくす所存であります。2011年もどうぞよろしくお願いいたします。

猫背

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大山Gビール クリスマスエール 【猫背的クリスマス】 [日本のクラフトビール]

奇跡の2日連続投稿[ぴかぴか(新しい)] こんなミラクルは二度とないと思います[手(チョキ)]


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今日は大山Gビール頒布会の第2弾、「クリスマスエール」ですん[ビール] HIDEさんからのクリスマスプレゼントですな。

ちなみに1回目はこれ↓です。

大山Gビール・アンバーエール
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-11-16


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さっそくいただきま~す[るんるん]

お~いろんな香りが楽しめます。かすか~に香る柑橘系のホップの香り,ゆったりと続くフルーティなエステル香,そして焙煎麦芽のスモーキーな香り。んんん~香りだけでご飯3杯いけます[ぴかぴか(新しい)]

度数は6.5%とやや高めなのですが、アルコール感ありますね~。ほのかなアルコールの刺激と,木樽で熟成させたかのようなウッディな甘酸っぱい芳醇なフレーバー。後に残るのはロースト麦芽の焙煎感。このどれもが強すぎることなく、大山Gビールらしい優しさの中できれいに調和しています。これは温まってきたらさらに美味になるはず[るんるん]


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ちなみにこのクリスマスエールは「ストロングスコティッシュ」という日本ではまず耳にすることのない種類のビールです。簡単に言えば「スコティッシュエールの度数が高い版」という意味です。

スコティッシュエールというのはその名の通り,スコットランドのエールビールという意味です。

イギリスで発達した「ペールエール」の変種としてスコットランドで生まれたビールです。良質なホップの産地を有するイギリスのペールエールはホップの苦味を強調して麦芽のフレーバーを抑えたビールですが,スコットランドはホップ産地がなくその代わりに大麦が産出されるために,スコティッシュエールは苦味のほとんど感じられない,モルトのフレーバーが前面に出たビールなのです。


土地が変わればビールも変わる。日本もいつまでもドイツの「ビール純粋令」にならった、「ビールは麦芽とホップだけで造ったものが本流で、副原料を使ったものは亜流だ」という認識を変えねばですよね。ここはドイツではなく、日本なのだから。


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あっしは米を使ったビールは「日本のビール」として世界に誇っていいと思っています。残念ながら今の日本は米をビールの「主原料」ではなく「副原料」と分類するために,どうしても米を使ったビールの地位が低くみなされがちです。

が,米を使った美味なビールはいくらでもあります。スワンレイクビールの「こしひかり仕込み」はその筆頭でしょう。米の穀物感が淡白な淡色ビールに奥行きと広がりを添えていて,実に美味です[ぴかぴか(新しい)] 他には今はなきキリンの銘品「キリンスタウト」もしかり,リニューアル前の一番搾りも美味でしたな。

こういった、土地のものを衒いなくビールに生かしていこうという試みは日本では大手メーカーよりクラフトビールのほうが数段先に進んでますね。大手ではキリンが割に積極的なぐらいですかね。

岩手のホップを使った「とれたてホップ」がその好例だし、少し前に終売した「ニッポンプレミアム」は確か、大麦も日本産だったはずです。が、くくりが「ニッポン」なだけに、現に日本に住んでいる私達がそれほどの訴求力を感じなかったのも事実でしょうね。「サイタマプレミアム」とか「アバシリプレミアム」とかだったら皆こぞって買ったと思います。

その点クラフトビールはやはり「地」ビールですよね。土地のものを使った、しかも使ってるだけではなく実際に美味なビールがどんどん出てきていますよん[グッド(上向き矢印)]


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話が激しくそれました[あせあせ(飛び散る汗)] スコティッシュエールの説明をしていたんだった。

話を戻します。苦味が弱く麦芽風味の強いスコティッシュエールは、まさに大山Gビールのお家芸でしょう。

大山Gビールのどのビールを呑んでも感じられるゆったりとした優しいモルト感、このスコティッシュエールでも存分に堪能できます[ぴかぴか(新しい)]


で、この長~い記事を入力している間あっしの傍らに放置してあった大山クリスマスエール・・・

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温まってきてウッディなフレーバーがさらに輝きを増してきました。温まれば温まるほどんまいビール。まさにイギリスやスコットランドのビールの醍醐味ですな[るんるん]

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アンカー・スペシャルエール 【猫背的年越麦酒】 [アメリカのビール]

いや~急に寒くなりましたな。油断してた猫背は数年ぶりの風邪を引いてしまいました[たらーっ(汗)] いつ以来か記憶がない休肝日を余儀なくされた数日間。。。。晴れて復活した猫背にセルフ全快祝い[ぴかぴか(新しい)]


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去り行く2010年にこの一杯。アメリカ・アンカー社の年末限定ビール「スペシャルエール」ですん[るんるん]


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アンカーのビールは日本でもわりかしよく見かけますな。カスケードホップの鮮烈な香りと苦味が心地よい「リバティーエール」,普通は低温で発酵させるラガービールを高めの温度で発酵させた「スチームビール」,高アルコールのバーレイワイン(「大麦のワイン」の意味)「オールドフォグホーン」,などなど,ヘベレケ心をくすぐる魅惑のラインナップを誇っているのですが,このアンカー社はいわゆる「大手メーカー」に分類されるべき会社ではありません。クラフトビール,日本でいうところの地ビールのメーカーといったほうが正しい気がします。


アメリカはクラフトビールの宝庫です。世界のどの国よりも,小規模醸造家が消費者から然るべき評価を受けているように思います。さすが自由と独立の国と言うべきか[ぴかぴか(新しい)] クラフトビールに法外な酒税を課して規制しているどこかの国も少しは見習うべきでしょうね。


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アンカーは1896年にサンフランシスコで創業した歴史のある醸造所ですが,1900年代半ばには経営が傾き,廃業寸前の状態だったそうです。しかし1965年にホームブルワー(自家醸造家)のフリッツ・メイタグ氏が会社を買収し,メイタグ氏が醸造に関わるようになってから名声と経営を劇的に回復,そして今に至る,ということです。


そういえば10月くらいにこんなビール出てましたよねん。

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ハミングエール[ビール] これもアンカーのビールです。

メイタグ氏が引退するにあたって最後に手がけたビールです。会社を買収し,苦労を重ねた後にようやく経営が軌道に乗り始めた頃の「ハミングしたくなるような気持ち」を形にした,それがこのハミングエール。リバティーエールよりもさらにフラワリー&フルーティ。実に美味なビールでした[るんるん]


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今日呑んでるのは「スペシャルエール」だす。毎年この時期に造られるビールで,しかも毎年レシピが違う[exclamation]という,アンカーからのクリスマスプレゼントみたいなビールです。


いただきま~す[るんるん]

いや~スパイシーな香りが強いですね~。鼻の奥でパチパチはじけるみたいな,食欲をそそるような刺激的な香り。心地よいです[ぴかぴか(新しい)]

このスペシャルエールは毎年ハーブやスパイスなどの副原料を使った華麗な香味で楽しませてくれるのですが,今年のはハーブは使ってません。数々のハーブの競演だった2008年のものとはある意味対極かも。「あれ,シンプルだな」と一瞬思うけど,鼻の中で香りの玉が弾け飛ぶ感じ。実に愉快です。

今年のはホップ感がかなり強いですね~。麦芽の焙煎感が強く出ていた昨年のものに比べるとかなりホッピー。ホップの苦味とスパイスの華やかさが気持ちよく後を引きます[るんるん] モルトの甘味はそれほど強く出てませんね。ほのかな焙煎香にだけモルトのキャラクターが現れてる。毎年そうなんですが,何杯でも呑める感じです。

1月いっぱいぐらいは日本国内でも出回っているはずです。年越しソバと一緒にどうぞ[るんるん]
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アサヒ ベルジャンエール 【王者の醸すベルギービール】 [日本の大手ビール]

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待ってました~ベルジャンホワイト~[ビール][ぴかぴか(新しい)]

だと思っていたらベルジャンホワイトではなく,ベルジャンエールでした。。。

前にネットでちらっと見たとき「ホワイト」に見えた気がしたので,ホワイトだと思い込んでましたorz


ベルジャンホワイトってのは日本でもよく見かけるヒューガルデンホワイトに代表される,小麦やコリアンダーやオレンジピールを使った実に爽やか&スパイシーな白色ビールだす。

やる気まんまんでヒューガルデングラスに注いでみたら,そこに溢れ出たのは金色に輝くビール!いや~思い込みとは恐ろしいものだ[たらーっ(汗)]


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ベルジャンエールってのをごく簡単にくくってしまうと「ベルギーで作られているエールビール」ってことです。

エールビールっのては,日本の大手メーカーの金色ビールみたいなクリアなキレを生み出す酵母(ラガー酵母といいます)ではなく,フルーティで複雑な香味を生み出す酵母(エール酵母といいます)を使って醸造したビールのことです。


ちなみに,人間がビールを愛飲し始めて以来の歴史の大半を占めているのはエール酵母によるビールなのですよ[ぴかぴか(新しい)] ラガー酵母は低温でないと発酵しないために,活躍するにはどうしても冷蔵設備という近代の産物が必要なのです。というわけでラガー酵母によるビールが盛んに造られはじめたのはここ数世紀の話。人間とともにヘベレケの歴史を彩ってきたのはエール酵母による芳醇なビール達なのです。


というわけでアサヒが今回手がけたのは,主力のスーパードライやザ・マスターなどとは全くタイプの異なるビールと言っていいでしょう。実験精神にもほどがありますが,いや~さすがアサヒ,実に美味でございます[グッド(上向き矢印)]


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注いだらまあまずは香ってみてくださいよ。明らかにスーパードライとかとは違う香りがしますよね。ホップのシャキッ!とした草のような香りとは違う,みずみずしい梨のような。そう,そのフルーティな香りこそがエール酵母が生み出したものなのです[るんるん] 微生物達の営みを感じてください~。

呑んでみたら・・・明らかに「甘い!」ですよね。その甘味は麦芽に由来する部分もあると思いますが,おそらくは副原料に用いられている糖類に由来する甘さです。ちなみに,世界ビール紀行第1弾の「メルツェン」の味を覚えている方,あのビールの甘さは糖類ではなく麦芽に由来するものです。明らかに質が違いますよね。

キャンディシュガーのような,ストレートだけどやわらかい甘味。この甘味がもたらすボディ感,簡単に言えばどっしり感こそがベルギーのビールの真骨頂。アサヒはそこんとこうまくやってますね~。甘すぎたら日本人的には「どひゃ~!」となるし,甘くなさすぎたらベルジャンエールじゃなくなる。ギリギリの和解点を模索して,見事に着地していると思います[ぴかぴか(新しい)]


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「ベルギーのビールって,甘くてさぁ・・・」


猫背が非常によく耳にするビールに関する苦情?です。百花繚乱の多様性を誇るベルギービールを一般化することは不可能なのですが,日本人からしたら概して「甘い」さらに言えば「甘ったるい」という感覚はついてまわると思われます。んでもそういう文句言う人に限って甘口の日本酒が大好きだったり,ブランデーをたしなんでいたりするから,まあ何とも・・・ですな。麦酒天動説,恐るべし。

(麦酒天動説…「ビールは金色で苦いものだ」という日本人特有の思い込み。猫背の造語だす。)

何故ビールにわざわざ糖類を入れるのか!やめたまえ!!という日本人の怒りに僭越ながらお答えしますと・・・

猫背的主観では,糖類を入れる目的を大別すると2つあると思われます。

① 酵母のエサとして入れる
ベルギーのビールの中には,瓶詰めされた後でも瓶の中で酵母が発酵を続けて香味を整えるものがあります。そういうビールは瓶詰め時に酵母と一緒に酵母のエサとなる糖類を少量入れてやるのです。


② バランスを整える
ベルギーのビールはアルコール度数が10%を越えるものがあったり,いろんなスパイスを使っているのがあったり,その幅広さは日本のビールの比ではありません。もしアルコール10%のビールに甘味が全くなかったら・・・アルコールの辛さが強すぎてきっとまともに呑めるシロモノでなくなってしまうと思われます。スパイス使っているものも同じことです。どっしりした甘味がアルコールの辛味やスパイシーさときれいに対比されて味のバランスを保つ。んん~妙技ですな。


今回のアサヒのベルジャンエールの糖類はもちろん②が目的です。6.5%と本場ベルギーのものに比べたらやや控え目なアルコール度数なので,あまりバランス感は感じませんが,本場のものを忠実にかつ日本的に再現しようとした意欲はびしびしと感じます[グッド(上向き矢印)]


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もし少しでもベルギーのビールに興味持っていただけたら,お近くのスーパーのビールコーナーを隅から隅までよくよくご覧になってください。最近はアサヒがいくつかの銘柄の輸入を扱っているので,割によく見ますよ,ベルギービール。

比較的入手しやすいのは「Leffe Blonde(レフ・ブロンド)」,今回アサヒはおそらくこれをイメージしたんぢゃないかなあという「Duvel(デュベル)」,象のラベルが愉快な「Delirium Tremens(デリリウム・トレメンス)」などは今回のアサヒのビールに比較的香味が近いものです。おっと,デュベルとデリリウムはアルコール度数9%ありますからご注意。本場ベルギーの底力を鼻と舌と肝臓で体感してください[るんるん]

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宮崎ひでじビール レッドラガー 【深紅のビール】 [日本のクラフトビール]

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今日は猫背の大好物,宮崎ひでじビールでございます。目にも鮮やかな赤色のビール。秋の限定ビール「レッドラガー」です[るんるん]


ちなみに12月からは新しい限定ビールに切り替わるみたいです。毎度毎度後ノリですみません。。。ちなみに12月からの限定ビールはスタウトですん。激美味ですん[グッド(上向き矢印)]


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ひでじビールといえばこの11月から何と事業独立!これまでは株式会社ニシダの地ビール部門として営業していたのですが,そのビール部門の社員さん達で新会社を立ち上げて独立されたのです!

不況長引く今の日本の中で,何とも勇気ある決断ぢゃありませんか。クラフトビール醸造所はこれまでのひでじビールのように,親会社があってその会社の中の一部門,という形態をとっているところが多数です。ビール醸造とそれに関する仕事だけで一つの会社となっているところは非常に少ないです。

大変なこともたくさんあると思いますが,ファン的には独立して手に入るであろう「自由」に期待したいですね[るんるん]



ちなみに,ひでじビールの「ひでじ」の由来は,以下のどれでしょう。

① 社長の名前
② 社長の苗字
③ 社長が大滝秀治ファン
④ 東国原英夫の「英」からとった













④はないなあ。











正解は…①でしたん[ぴかぴか(新しい)] あ,もちろんこの社長ってのは独立前の社長ですよ。


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というわけで,短かった秋の面影を真紅の湖の中に探しつつ・・・いただきま~す[ハートたち(複数ハート)]


ん~んまい[exclamation] 「赤い期待」はいい意味で裏切られます。琥珀エビスとのみくらべると面白いはず。さつまいものようなほっこりとした柔らかいモルトの甘味がゆったりと続きます。マニアックに言えば,正統派のウィンナラガーだす。この香味を色で表すならば,赤というよりは落ち着いた褐色ってとこですな。「さつまいも」って印象はたぶん色に引きずられている部分もでかいと思いますが[あせあせ(飛び散る汗)]



まだネット通販できるのかなあ。ぜひお試しあれ。もう販売してなかったら,次の限定ビールのスタウトをお楽しみください[るんるん]


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【関連記事】

醸造所訪問
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18

太陽のラガー
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-10-17






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大山Gビール アンバーエール 【大山の優しい秋】 [日本のクラフトビール]

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日本の名峰、大山に抱かれてんまいビールを生み出し続ける醸造所・大山Gビールの秋の限定品、アンバーエールでございます[ぴかぴか(新しい)]

大山Gビールといえばやはり・・・


HIDEさん。ビールファンには名の知れたおもしろ個性派醸造士。今年の広島ビアフェスの醸造士インタビューでも、クレドホールの巨大なひな壇を自分のステージに変えて、歴史に残る数々の衝撃的なパフォーマンスやトークを繰り広げてくれました。

現場で見れた人、楽しかったですね~[るんるん]

見れなかった人、ぜひ来年の広島ビアフェスにお越しください。きっと来年も何かを起こしてくれるはずです。


ちなみに知らない人のために一言申し添えておきますが、HIDEさんは日本人ですよ。読みは「ヒデ」です。「ハイド」ではありません。


ちなみにすごくどうでもいいことなのですが、HIDEさんと猫背は同い年だったりします。二人を知っている人だけびっくりしてください。


そんなHIDEさんの愉快なブログはこちらです↓面白いわ熱いわで、日々かなりのパワーをもらってます[パンチ]
http://blog.zige.jp/hidebar/


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さて、この大山アンバーエールなのですが、樽生はビアバーにも多少出回っているみたいですが、瓶は頒布会だけの販売みたいです。

頒布会ってのはですね、会員になるとその醸造所のビールが年に数回定期的に届けられるというしくみなのですよ。ちなみに大山Gビール以外にもいろんな醸造所が頒布会やってますよ。詳しくは各醸造所のHPをごらんあれ。

ちなみに猫背、頒布会は今回が初体験でございます。あれは8月のことでしたか。広島ゴールデンガーデンで呑んでいると、そこに現れたのは何と大山Gビールの社長、田村さん[exclamation] マスターの計らいで相席させていただくことになり、楽しく過ごさせていただきました。で、その時に社長から頒布会の案内を受けて、申し込むことになったのです。


ありがたいことに田村社長、前からこのブログを読んでいただいていたようで、「猫背」と名乗るとすぐに認識してくれました。ありがたやありがたや。しかし・・・


猫背 「私は通称猫背っていう者で・・・」


社長 「お~、ブログやってますよね!いや~あのブログ長いね~!」


猫背 「ありがとうございます!もう2年くらいになりますね。」


社長 「いや、文が。」


猫背 ・・・・・[ふらふら]



んでも、こんな長文ブログでもマメに読んでくれているようで、ほんと励みになります。これからもしぶとく続けますよ、社長[exclamation×2]


すっかりビールとは関係ない話ばかりになってしまいました。社長もHIDEさんも実に愉快なフレンドリーな方ですよ[るんるん]


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「大山の四季を伝えたい」

HIDEさんのビール造りのコンセプトです。

大山Gビールにはピルスナーやヴァイツェンなどの定番銘柄のほかに数多くの季節限定銘柄があります。地元栽培の大麦を使って醸造した「ダイセンゴールド」、これまた地元の酒米を用いた「八郷」などなど、地元大山の恵みを生かした個性的なビールの数々。その一つ一つに移りゆく大山の四季がキャプチャされているのでしょう。

今回の限定ビール「アンバーエール」はたぶん秋のイメージなのでしょうね。ややくすんだ赤みかがった琥珀色はさながら紅葉の色彩[ぴかぴか(新しい)]

アンバーエールといえば普通はホップを強めに効かせて焙煎麦芽の甘味とバランスをとるのですが、大山アンバーはモルト感がたっぷり。どこまでも大山してますね。おそらく大山のビールの中ではかなりホップを利かせているほうです。が、それでもやはりモルト由来のおだやかな、イチゴのようなフレーバーがゆったりと続きます。

あっしが大山Gビールが好きなのはHIDEさんがおもしろいことも社長がフレンドリーなのももちろんそうですが、何よりもこのモルト感ですよ。どのビールにも共通する麦芽のおだやかなフレーバーが大好きなのです[ハートたち(複数ハート)]


しかし、短かった今年の秋を象徴するかのように、このアンバーエール、もう完売してしまっているようです[もうやだ~(悲しい顔)] 来年も造ってくれないかなあ。。。


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【関連記事】
大山Gビール ピルスナー
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-05-15



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アサヒ メルツェン 【王者の醸すドイツビール】 [日本の大手ビール]

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アサヒの限定ビールシリーズ「世界ビール紀行」の第1弾です[ぴかぴか(新しい)]

コンビニで見かけた方も多いでしょう。というか、もうそろそろ在庫なくなりつつあるっぽいですがorz 相変わらずの後ノリ投稿ですみません。。。



「メルツェン」、英語で言えば「March」です。そう、3月。

3月に仕込んだビールを夏の間じっくり熟成させて、暑い夏を越えて生き延びたビールを10月に開栓し、皆で祝う、それがおなじみの「オクトーバーフェスト」です。だからメルツェンのことをオクトーバーフェストとかフェストビールなんて呼ぶこともあります。

現在のオクトーバーフェストではピルスナーも呑まれていますが、昔はこのメルツェンが振舞われていたわけです。


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見た目はクリアな金色ですが、だまされちゃいけませんよ。メルツェンは「苦くない金色のビール」です。なんだこんな甘ったるいもの[exclamation]とか怒らずに。「ビールは苦いものだ」っていう先入観を捨ててしまえば、いろんな魅力が見えてくるはずです。特にこのビールの一番の特徴の「甘さ」、やわらかくどこか懐かしいその甘さこそが麦芽由来の甘さなのです。モルツや黒ラベルが日本のビールの中では「モルティ(麦芽風味が強い)」という評価をされていますが、世界にはまだまだ上がいますよん。

同じ金色なのにこんなにも違うのか!というインパクトをアサヒは狙ったのですかね。その狙いはまずまず成功しているとあっしは思います。


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こないだ呑んだ4VG同様、アサヒの実験的製品はそのスピリットもさることながら、出来映えが実によいですな[ぴかぴか(新しい)] しかも、4VGは「擬似ヴァイツェン」だけど、このメルツェンはしっかり「メルツェン」です。ラベルには謙虚に「メルツェンタイプ」と表記されてますが、あっし個人的には「タイプ」は取り外してしまっていいと思います。つまり、ビールの品評会の時のモノサシである「ビアスタイル」にギリギリではありますが、合致している、ということです。

ちなみに、メルツェンのスタイル定義って、こんな感じです。興味ない人もぜひご一読ください。


「ミディアムボディのビールで、幅広い範囲の色合いを持つ。甘いモルト風味がホップの苦味にやや勝っていなければいけない。ホップの苦味はクリーンですっきりしていること。モルトキャラクターとしてはトースト香が支配的で、カラメル香はあっても低レベル。パンやビスケットのような風味があってもよい。ホップのフレーバーとアロマは低いが、感じ取れるレベルであること。」(日本地ビール協会・ビアスタイルガイドラインより抜粋)


色の明るさはたぶん下限ギリギリだと思われます。が、もともとメルツェンは色にはかなりの幅を認めているのでまあ問題ないでしょう。甘味と苦味についても限界ギリギリ(つまり、苦味がやや強く甘味がやや弱い)ですが、まあ多少は文字どおり「甘く」みてあげてもいいのでは。


ちなみに、同じメルツェンでもこんなのもあります。

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埼玉の星・こぶし花ビール(羽生市)のメルツェンです。濃い赤褐色。いちごのようなフレーバーとモルトの柔らかさが際立つ逸品。猫背の大好きなビールです[るんるん] 通販もできますので詳しくはHPを。


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んでも、こうやって大手メーカーが世界のいろんなビールを取り上げてくれるのは何というか両刃の剣なのかなあという気も少しします。

タラコに「辛子明太子」のパッケージをかぶせて、辛子明太子を知らない国民に売る、みたいな悲劇にならなけりゃいいな、と思ってます。

そりゃ悲劇でしょ。だってもしその国民が本場の辛子明太子を食したとしても、「この辛子明太子は辛くてだめだ[exclamation×2]」ってなりますよね。辛子明太子は本来辛いものなのに・・・。



このアサヒメルツェンについては色が少し怖いところですね。上述したとおり下限ギリギリです。だから、この金色こそがメルツェンの色だ!っていう固定観念を持たれてしまうと、こぶし花ビールのメルツェンは「うわっ、こんなに色の濃いメルツェンないよ。。。」なんて、入り口の部分でまずマイナス印象になってしまいますよね。世界的にみてもメルツェンは淡色よりは濃色の方が多いと思われます。

甘味苦味のバランスについても同様です。もっと甘味の勝ったメルツェンは世界にはいくらでもあります。というか、そっちが普通です。


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あっしは基本的にスタイルの厳密な定義には興味ありません。呑んでんまければそれでいい。スタイルの定義から外れていてもんまいビールは山ほどあるし、定義に沿っていても・・・なビールもそりゃあります。

でも、消費者側の誤ったスタイル認識が原因で、正当な評価を受けられないビールが現れてしまうという事態は何とも悲しいことです。しかも、その誤ったスタイル認識を大手メーカーに蔓延させられてしまってはひとたまりもありません。

「これが世界のビールだ」という看板のもと紹介されるビールのどれもが日本流の解釈をほどこしたものばかりでは、世界のビールに対する誤解を広げてしまうようなものです。麦酒天動説の小さなものがあれこれはびこってしまうようなことにもなりかねません。

大手メーカーがこういった世界の様々なビールを紹介してくれることは基本的にはあっしは歓迎です。が、「世界のスタンダードや伝統を正しく伝えてくれるならば」という条件つきです。


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「世界のビール紀行」、第2弾は「ベルジャンホワイト」です。本場ベルギーの有名どころではヒューガルデンホワイト、ヴェデットなどがあります。どちらも日本で簡単に入手できるので、是非とも冷蔵庫に待機させた上で、第2弾をお待ちください[グッド(上向き矢印)]

※12月1日追記
すみません、「ベルジャンホワイト」ではなく「ベルジャンエール」でした[あせあせ(飛び散る汗)] ヒューガルデンやヴェデットとは別のカテゴリーです。申し訳ありませんでした。


ちなみにアサヒの名誉のために一言付け加えておきますが、アサヒが運営するクラフトビール醸造所「隅田川ブルーイング」では、スタイル定義通りの実に美味なヴァイツェンが醸造されていて、ビールの品評会では入賞の常連です[ぴかぴか(新しい)]

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冬麒麟 【猫背的見間違い】 [非ビール]

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サッポロの限定ビールと間違えて買いましたorz


これと間違えて↓

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よく見たら全然似てねーよorzorz





しかもこれ・・・








発泡酒でしたorzorzorz






いや~参った。今焼いてるサンマが泣くよ。。。




まっっったく、ついてねえなあ・・・








プシュ(←結局呑んでる)









いや~、んまくなりましたなあ、発泡酒[exclamation×2]

「淡麗」の一番最初に出たやつを興味本位で買って呑んであまりに(TAT)だったので、それからどうも発泡酒も第3も敬遠していたのですが・・・長年の冷戦状態にもついに雪融けが!そういえばこないだ呑んだ4VGも発泡酒だしなあ。いや~恐るべし、日本の技術力[ぴかぴか(新しい)]


ビールに比べると苦味は足りません。圧倒的に足りません。発泡もちょっと足りないかなあ。だから、ビールならではの「苦い! 爽快! んまい!」というカタルシスを求めると間違いなく期待はずれです。

でも、これはこれで一つの酒のジャンルとして確立しているのではないか、と思います。「バーレイ(大麦)リキュール」と呼んでもいいし、もっと庶民的に「麦チューハイ」とかでもいいかも。優しいおだやかな甘味は女性にも受け入れられやすいと思います。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ビールだと思って呑むからいかんわけであって、最初からビールだと思わなければいい、ということなのでしょう。この点は消費者側の問題というよりは、中身もラベルもビールに似せようとしてきたメーカー側の問題なのでしょうが。ラベルまで似せようとするから今回の猫背のような被害者が生まれるんですorz

でも、もうビールと袂を分かってもいいんぢゃないでしょうかね、ここまで来ると。味覚の上でビールと完全に相似形を成す事のできる発泡酒はあっしは現れることはないと思っています。どんなに努力してもビールはビール、発泡酒は発泡酒でしょう。だったらもう別の酒にしちゃえばいい。呑むこちらの側もそういうスタンスでビールと発泡酒を選びわけられればいいですよね。

しかし、ビールではない新しいジャンルの酒類だと考えてもまだまだ欠点はありますよ。麦に由来する甘味よりも糖類由来の甘味を強く感じてしまう、つまり、わざとらしい甘味を感じてしまう点、温度が上がったら味のバランスが激しく崩れてしまう点、などなど。このあたりが克服されれば「ビールではない何か」の地位をしっかり確立できるのではないかと思います。



ただ、発泡酒は準ビールである、という現在のスタンスにもひょっとしたらメリットがあるのかなあ、と、この冬麒麟を呑んで思いました。「こういう甘いビールもありだな!」という印象を呑む人に与えることができれば、金色でもない苦くもないビールに対するニホンジンの偏見もなくなってくるのかなあ、と、少しだけ期待しました[るんるん]


そして、この記事の論点は次回投稿する「アサヒ 世界ビール紀行 メルツェンタイプ」へとつながります。というか本当は今日投稿するはずだったのですが、うれしい買い間違いで寄り道の投稿をしました[グッド(上向き矢印)]

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くつろぎ仕込み 4VG 【王者の挑戦】 [非ビール]

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何ともゴロの悪いネーミングぢゃありませんか。よんぶいじーって何の暗号だ笑[あせあせ(飛び散る汗)]

それに北川景子みたいなドSなオーラプンプンしてる女性に「くつろごう[るんるん]」とか言われてもくつろげやしませんて、ギャハハハ・・・[わーい(嬉しい顔)]



という違和感だらけのインパクトから始まったこの発泡酒に対する興味。思わず買ってしまいました。やられた、見事なアサヒのPR戦略。。。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


4VGってのはヴァイツェンビールから必ず香る、あの香りをもたらす化学成分です。ヴァイツェンビールってのがピンとこなければ、ご近所のどこかでたぶん売っている「銀河高原ビール」をご賞味ください。注いだ瞬間香るそのバナナやクローブのようなフルーティな香りがそれです。

ヴァイツェンのこの香りはヴァイツェン酵母という専用の酵母で大麦麦芽と小麦麦芽を醸造することによって出る香りです。しかし、アサヒはこの香りをヴァイツェン酵母を使わずに出すことに成功[exclamation]だそうです。

ほほう、ビールオタクのマニア心をくすぐるぢゃないですか。ここは一つ当ててしんぜよう、このビールの原材料を!もちろん、あっしの舌と鼻と喉だけで[手(グー)]

というわけで、ここからしばらく面白くも何ともない客観的なテイスティングの結果を羅列します。断じて誓います。原材料表は見ていません[exclamation] 唯一あっしにある事前情報は「ヴァイツェン酵母は使っていない」ということだけです。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


色。透き通った金色。白濁がないので小麦麦芽は使ってない。

香り。ヴァイツェン特有のバナナやクローブのような香りは少ない。ホップの香りがほのかに漂ってるのでホップは使ってる。香料みたいな人工的な香りはない。

呑む。おおおお~、ヴァイツェン感ありますね~[ぴかぴか(新しい)] 鼻ではわからない香りも呑んでみたらわかります。人工的な感じはあんまりしません。ほんとのヴァイツェンみたいです。麦芽に由来するボティ感とは別にストレートな甘味も感じるので、これは糖類を使ってるはず。後味にやや気になる苦味があるので、これはひょっとした苦味料を少しだけ使ってるかなあ。または人工的に出したヴァイツェンの香りに由来するものなのかなあ・・・



と、考え考えしながら確定。以下が猫背予想の原材料です。

麦スピリッツ
大麦麦芽
ホップ
糖類
ヴァイツェンの香りを出すための化学的な何か
苦味料(少しだけ)

証拠写真↓ テイスティング時のメモ書きです。あ、ミミズぢゃありませんよ、それ。あっしの字です。上のほうのぐちゃぐちゃはあまり気にしないでください[たらーっ(汗)]

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さて、正解はいかに・・・缶の横におそるおそる目をやると・・・

麦芽
ホップ
大麦
糖類
アミノ酸(ロイシン)
大麦スピリッツ



苦味料なかったか~、不覚[あせあせ(飛び散る汗)] というか、香りを出すための化学的な何かもありませんね[exclamation×2] ぢゃあ一体どうやって香りを出してるんだ・・・[exclamation&question]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


というわけでアサヒのHPを見てみました。


が、何も情報がありません。。。

で、ネットをあちこちかけずりまわって調べてみたら、「大麦(麦芽にしていないもの)+下面発酵酵母+新技術」で、ヴァイツェンの香りを出しているようです。

下面発酵酵母ってのは簡単に言えば日本の大手メーカーのビールを醸造するのに用いられる種類の酵母の総称です。つまり、特別な酵母は使っていないということ。う~ん、「新技術」が気になる・・・[たらーっ(汗)] ちなみに特許出願中らしいです。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


で、ここからはあっしの主観でこの発泡酒を評価します。

はっきり言います。んまいです[ぴかぴか(新しい)] 発泡酒で初めて素直な実感としてんまい[exclamation]と感じました。

銀河高原ビールと比べればはっきり言って別物です。香りがヴァイツェンぽい以外はヴァイツェンの要素は全く感じません。

でも、そここそアサヒの目指すところだったのでしょうね。

ヴァイツェンはもともと日本人には好き嫌いのはっきり分かれるビールです。ビールは好きだけどヴァイツェンはちょっと…って人はあっしの周りにもいます。逆に言えばヴァイツェンを初めて呑んだ時に「んまい!」ならば、確実にビールマニアになれます笑

アサヒのこの発泡酒は、そういう日本人が苦手なヴァイツェンの甘さや酸味やとろ味を出さずに、香りだけを出すことによって新しいスタイルを創ろうとしているのでしょう。ガチガチ保守のビールマニアからしたら「怪しからん!ヴァイツェンに対する冒涜だ[exclamation]」となるところでしょうが、あっしは試みの方向性としては歓迎されるべきものだと思います。

というのは、こういう「本場への一歩手前のビール」が間違いなく日本人の海外ビールへの味覚的、心理的な壁を低くしてくれるものだと思うからです。その結果として日本のクラフトビールにあまたある美味なヴァイツェンを手にする機会が増えれば、文句なしぢゃないですか[ぴかぴか(新しい)]

アサヒはこういう実験的試みにはすごく謙虚ですよね。名品「マスター」の肩書きも「ピルスタイプ」です。「ピルス」と表示しないのがすごく好印象です。まあ「ピルス」とだけ表示しても日本人誰も何だかわからないから、という理由が大きいのでしょうが。少なくとも、スタウトではないビールにスタウトという看板をかぶせているどこかの大手メーカーとは真面目さがまるで違います。


麦酒天動説を覆すためのこういうナイスなきっかけを、大手メーカーがたくさん作ってくれればいいのになあ~と思います[るんるん]
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南信州ビール ゴールデンエール 【猫背的残暑見舞】 [日本のクラフトビール]

残暑見舞い申し上げます。


熊谷で有名な埼玉は今日も暑うございました。[晴れ]


こんな暑い夜はやはり・・・



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南信州ビール・ゴールデンエール[ビール][ぴかぴか(新しい)]


んまいいいいい[exclamation×2] ゴールデンエールは基本的に大好きな猫背、つまり、ゴールデンエールを与えられれば基本的にんまいと言う猫背ですが、これは中でも大変んもうございます。

香りが実に複雑でいいですね。カスケードと思われる柑橘系のホップの香りに混じって、シトラスのような、ハーブのような、えもいわれぬ浅緑色の香り。たまらんす[ぴかぴか(新しい)]


ホップのほのかな心地よい苦味が長く尾を引く中に、はっきりと感じとれるモルト感。ゴールデンエールの醍醐味ですな。ホップの気持ちよいえぐ味と相俟って、まるで紅茶のようなフレーバー[るんるん] 魅惑のメタモルフォーゼですな。


そういえば前、大好きな和歌山のねこまた屋さんのマスターが、紅茶のフレーバーの分類に「モルティ」という用語がある、って話してたなあ。素敵なエール交換ですな[ぴかぴか(新しい)]

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牛久シャトービール 【クラフトビールの「日本のビール」】 [現地に突撃♪]

皆様こんにちは。人生で一度も夏バテというものを経験したことがない猫背です[ぴかぴか(新しい)]

そんなあっしもブログの更新だけは夏バテさ♪ また1か月も更新してなかった・・・orz

さて今回は茨城県は牛久市にある「牛久シャトービール」に行ってまいりました。といっても行ったのは一ヶ月前の話ですが。本業が忙しくて記事にできなかったのです[あせあせ(飛び散る汗)]

では一ヶ月の熟成を経てついに解禁[ぴかぴか(新しい)] 例によってすさまじく長いので,ごゆっくりどうぞ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


問: 「牛久」

答: 「うしひさ」…50% 「うしきゅう」…30% その他…20% (拙者比)


正解は「うしく」でした~[ぴかぴか(新しい)]


茨城ってのは何つうか,交通の便がとにかく悪い県でして,関東に住んでるあっしにとっても「陸の孤島」的な感じなんすよ[たらーっ(汗)] だってJRは常磐線,水戸線,水郡線ぐらいだし,高速も常磐道ぐらい。有力な政治家が出てないからなのかなあ。

だから牛久にクラフトビールがある,ってのは前から知ってたのですが,どうも行く気になれなかったんですよ。「往復何時間かかるんだろうか」とか「江戸川でパスポート提示を求められたらどうしよう」とか「タクシーなかったら牛車かなあ」とか考えてるうちに、コンビニで買った一番搾りに落ち着いてしまっている,という感じでした。

んでも今回知りました[exclamation] 牛久市は茨城県の南端,つまり一番東京寄りにあります。上野から常磐線で50分。特急乗ってしまえば35分です。駅からレストランまでは歩いて5分ほど。こりゃいつでも行けるぞ[グッド(上向き矢印)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ちなみにこの牛久シャトービールを造ってる醸造所は,1903年創業の歴史あるワイン醸造所「シャトーカミヤ」が母体となってます。牛久駅徒歩5分の交通至便の地に広大な土地を所有し,ブルワリー,ワイナリー,ぶどう畑にはじまりパン工房,各種レストラン,果ては展望台や滝まで,大変なことになってます笑 平安時代の貴族の屋敷ですな[グッド(上向き矢印)]

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実にシャレオツでございます。ほんとに貴族住んでそうでしょ。


そんなセレブな土地の一角に軒を並べているのが・・・

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醸造所とレストラン。真横です。産地直送にもほどがあります。あっしが行った日はちょうど仕込みの日だったようで,醸造所からはんまそうな麦芽の香りが漂っていました[るんるん]

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レストラン内に突入。平日の真っ昼間ということでさすがに客はまばら。それでもご近所の奥様方の憩いの場として機能しているみたいで,思ったよりは人の出入りがありました。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


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叶姉妹が座ってそうなシャレオツなイスに腰掛け,さっそくいただきま~す[ビール][ぴかぴか(新しい)]


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まずはお目あてのヘレスから。ヘレス? こりゃまた聞きなれない言葉[exclamation&question] という方が多いでしょう。説明いたします。痛くなったらすぐヘレス。ちーん。


日本の大手メーカーの黄金色で苦いビールは大きくくくると「ピルスナー」というタイプのビールに属します。んでもこのピルスナーの中にも細かい分類がありまして。簡単にわけるとこんな感じです。

① ジャーマン・ピルスナー
苦味が強く,麦芽の風味は抑え目。日本の大手のビールでここにあてはまるものはないですな。エーデルピルスぐらいかなあ。

② ボヘミアン・ピルスナー
苦味をやや抑えて麦芽の風味をやや強調したもの。これも日本の大手にはないかなあ。ちなみにあっしはこのタイプのピルスナーが一番好きだす[揺れるハート] 埼玉のこぶし花ビールのピルスナーはこのタイプの王道。ひでじビールの「太陽のラガー」は①と②の中間を華麗に駆け抜けてる感じですな。おっと話がそれた。

③ ドルトムンダー
①②より苦味,麦芽の風味をさらに抑えたもの。日本の大手だとエビスはここにあてはまるそうです。

④ ヘレス
③よりさらに抑えたもの。日本の大手の麦芽100%ビールはたぶんほぼ全部ここにあてはまるでしょうな。



話が長くなりましたが。簡単に結論だけ申し上げます。

ヘレス=日本人のビール観のどストライク

ということです。

だからなのかどうだかはわかりませんが,日本のクラフトビールでヘレスを造るところはあまりありません。だから前から気になっていたんです,牛久のヘレス。地ビールメーカーが造る「日本のビール」ってどんななんだろう,って。

ほのかなホップの香りがすがすがしい~[ぴかぴか(新しい)] 口当たりは実にみずみずしい。マスカットのような,ジューシーな林檎のような・・・んまいです。ゴクゴクいくのは勿体無いけど,ゴクゴクいかないのはもっと勿体無い。鼻や舌ではなくカラダで味わいたいビールです[るんるん]

ヘレスには「ホップ感とモルト感がともに目立ちすぎないレベルで,かつ両者がバランス良く調和する」という禅問答みたいな定義があるのですが,それに実に明解に応えています。こういうビールに出会うと,日本のクラフトビールがどれほど丁寧に造りこまれているかがよくわかります[グッド(上向き矢印)] 「ビールは好きだけど地ビールはちょっとなあ・・・」とか言ってる残念な人にはしのごの言わせずこれ呑ませましょう。



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次はピルスナー。上記の分類では「ジャーマン・ピルスナー」にあたります。若々しい草のような香り。ヘレスに比べるとやはりしゃっきりと苦い。んでもむやみに苦いわけではありません。実にお行儀のよい感じ。んまいです[るんるん]


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そしてヴァイツェン。これ,期間限定みたいです。というか,通年醸造ぢゃないのが不思議なくらいんまい。香りもフレーバーもバナナ感たっぷり。猫背の好みだす[ハートたち(複数ハート)]


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んで最後は期間限定,マイスターボック。これ,レストランに来て初めて知ったビールなのですが,大ホームラン[exclamation×2] 鼻血出るほどんまいです[ハートたち(複数ハート)]

色からは想像もつかないほどのコクと奥深さ。アルコール度数は6%あります。程よい重さとアルコール感を伴った麦芽の風味が長く心地よく後をひきます[グッド(上向き矢印)]

ボックって重いのが多いような気がしてて普段は敬遠がちだったのですが,そんな固定観念が撃破されました。ホップが実にいい仕事してます。蜜のようなモルトの甘さがホップの苦さ,刺激ときれいに対比されて実に心地よいです[ぴかぴか(新しい)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


と,猫背的シャトービール祭りは時間の都合でここで終わってしまったのですが,この他にもまだまだありました,限定醸造ビール。

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あ゛~全部呑みたかった・・・ドラえも~ん[もうやだ~(悲しい顔)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【醸造所情報】
〒300-1234 茨城県牛久市中央3-20-1
029-873-3151

【アクセス】
JR常磐線「牛久駅」下車東口(シャトー口)より徒歩約8分

【URL】
http://www.ch-kamiya.jp/index.html

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スワンレイクビール 【新潟発世界品質】 [現地に突撃♪]

仕事がやや落ち着いてきたのでここぞとばかりに呑みまくっとる猫背です[グッド(上向き矢印)]

先週の富山に引き続き,今週は新潟に行ってまいりました。新潟は日本酒どころであると同時にクラフトビールどころでもあります。エチゴビール,新潟麦酒などなど実にんまい麦酒を醸すところが多いのですが,今日は中でも特に猫背が大好きな阿賀野市のスワンレイクビールに行ってまいりました[ぴかぴか(新しい)]

行ってきたとはいっても今回は仕事で新潟に行く機会があったので,仕事後に立ち寄ったのですが。立ち寄るとはいっても新潟駅からはちょっとした旅でした。今まで行った醸造所レストランの中でもアクセスしづらさはピカイチです[るんるん]←全然褒めてねーよ

しかも翌日は朝から出かけるので何があっても帰宅しなければならない・・・[あせあせ(飛び散る汗)] それでは緊迫のドキュメントをどうぞ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


17:35 新潟駅着
ここからまずは磐越西線で新津駅へ。電車の時間をロクに調べてこなかったのでまあ10分くらいで着くだろうと思っていたら・・・

18:01 新津駅着
30分近くかかりましたorz[あせあせ(飛び散る汗)] そしてここで羽越本線に乗り換えて,2駅行った水原(すいばら)駅に。そしてそこからはタクシーで15分,ってネットに書いてあったのですが・・・

列車はタクシーが走っているとは到底思えない田園地帯に突入(T_T) タクシーなかったら牛車かなあ←失礼

18:15 水原駅到着
水田地帯を抜けて民家が少し見えてきたあたりで列車は減速をはじめ,そのまま水原駅に到着。こんな駅です。

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すいません、何の情報にもならない写真で[あせあせ(飛び散る汗)] ごく普通の地方駅です。ちなみに真っ暗なのは帰りに撮った写真だからです。

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これから向かうスワンレイク醸造所はその名の通り「白鳥の湖」として名高い湖,瓢湖(ひょうこ)のそばにあります[ぴかぴか(新しい)] 冬にはかなりの数の白鳥が飛来するみたいです。

なんて観光案内をじっくり読んだのは帰りの話です。駅に着いたら即ダッシュ[ダッシュ(走り出すさま)] タクシーは果たして・・・




2台だけ止まってましたヽ(T_T)ノ[ぴかぴか(新しい)] 助かった・・・。

そしていざスワンレイクに[exclamation] 道中10分ほどの車内でのこと。


運 「スワンレイクのレスドランでな?」(お好みに応じて訛りを加えてください)

猫 「お願いします~。あの~,帰りも迎えにきてもらっていいですか??」

運 「お゛~いいよいいよ,俺が迎えいっだるよ。」

猫 「あ゛~ありがとうございます、助かりますm(_ _)m よかった~,帰りは牛車かと心配しましたよ・・・」(一部フィクション)

運 「何時頃行くけ?」

猫 「え~と最終の新幹線に乗るんで・・・」

運 「んならば水原発20時42分だな。ぢゃあ20分に迎えに行っでやるよ。」

猫 「ありがとうございます~(T_T)」


ふと窓の外に目をやると,新津駅あたりでぽつぽつ降り始めた雨が風をともない始め、さながら嵐の前兆・・・


猫 「・・・あの~,電車,風や雨で止まったりしないですよね・・・?」

運 「あ゛~よぐ止まるよ~。羽越線の特急の事故の後はちょっとした風で止まるよ~。」

猫 「・・・[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]

水原はまさに羽越線の駅なのでしたorz そんな猫背の不安を逆撫でするかのように強まる風。ああ・・・[たらーっ(汗)]


18:30 レストラン着
こんなレストランですん↓

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民家と林が混在する閑静な場所にたたずむシャレオツなレストラン[グッド(上向き矢印)] 結婚式が開かれることもあるそうですん。今まで行った中では那須高原ビールのレストランとよく似てるかな。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

いただきま~す[るんるん] 新潟駅からはドアtoビアでちょうど1時間。ようやくたどり着きました~。

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まずは「越乃米こしひかり仕込みビール」。名前だけ聞くとすごいイロモノみたいにきこえますがとんでもない。日本のビールでおなじみの副原料の米をコシヒカリにしただけのこと。正統派のラガービールです[ぴかぴか(新しい)]

これ初めて呑んだのですが,むちゃくちゃんまいです[exclamation] 麦芽の甘さとホップの苦味のバランスがものすごく良い。清涼感のある心地よい苦味がいつまでも口に鼻に響きます[ぴかぴか(新しい)]

副原料に米を使ったビールは普通軽くあっさりしたものになります。一番搾りとキリンラガーを比べてみればその違いはすぐにわかります。んでもこのこしひかり仕込みは米を使ったことが軽さよりは穀物感に反映されている感じ。淡白なラガービールに実に見事に奥行きを添えています。



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そして銘品,アンバースワンエール[るんるん]

関東のビアバーではわりかしよくみかけるので真新しさはなかったのですが,ここのレストランはビールを冷やしすぎてないので良いですな[ぴかぴか(新しい)] ちなみに写真ほど色は濃くありません。鮮やかな赤褐色です。

アンバーエールってのは簡単に説明すると,よなよなエールでおなじみの「ペールエール」の麦芽をもっと濃色にして,ホップの苦味も強めたもの,です。つまり甘さと苦さの両方がきれいにバランスしてどちらも際立たなければんまいビールにならない。

アンバースワンエールはそのバランスと甘苦の存在感のきれいさの点で,比類するものなしでございます[グッド(上向き矢印)] カラメル麦芽の濃密な甘さとホップのシャープな苦味と香りが織り成すアンビバレントな世界。この感覚はやっぱりビールを冷やしすぎちゃ体験できない。ちとぬるいくらいが丁度良いのです。

ちなみにこのアンバースワンエール,WBC (ワールドビアカップ)やWBA(ワールドビアアワード)といった世界のビール品評会でも金賞を何度ももらっています。まさに世界品質[手(チョキ)]



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次はゴールデンエール[ぴかぴか(新しい)] これは初めていただきました。

ゴールデンエールっていうスタイルは猫背が大好きなスタイルだす。信州オラホビールのゴールデンもサンクトガーレンのも・・・ああ,スワンゴールデンもどれだけんまいんだろうか・・・と頭でいろいろ考えて呑んだら・・・

香りが意外と弱いです。普通このスタイルはアメリカの「カスケード」という柑橘系の香りや苦味が強く出るホップを使うのですが,スワンゴールデンはたぶんイギリス系のホップ使ってると思われます。しっとりとしたハーブや薬草みたいな香り。麦芽風味もやや控え目。次第におとなしさの中に見え隠れするホップ感が心地よく感じられてきます[るんるん] 高らかに夏を歌い上げるTUBEみたいな感じではなく,慎ましく控え目に夏を唄う歌姫(誰だろう)みたいな感じ。んまいです[ぴかぴか(新しい)]

最初は「ん~??」だったのですが,最後はすっかり好きになっとりました。ビールは頭で呑んぢゃいけませんね。反省しました[あせあせ(飛び散る汗)]

今自分の目の前にあるものが何であれ,それを過去の同種のものとの対比でとらえるのはいかん,ということですな。今目の前にあるものが最高。それだけのことです。


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そしてホワイトスワンヴァイツェン。バナナ感たっぷりのヴァイツェン[exclamation] と,ふと窓の外に目をやると風雨が再び強く・・・[あせあせ(飛び散る汗)] 鉄道の運行状況調べたり窓の外の木の揺れ具合を見て不安におののいていたために,気づいたら呑み終わってました…というわけであまり覚えてませんすいません[もうやだ~(悲しい顔)]

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そして夏の限定醸造,クリスタルエール[グッド(上向き矢印)] アマリロというアメリカのホップを使っているそうです。ドライホップしているかのような強烈なホップの存在感。これは苦い[ぴかぴか(新しい)]



時計を見たら時間はすでに20:00。あ゛~どうしよう,1杯(320ml)呑むのにはギリギリだなあ・・・というわけで最後は・・・

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180mlグラスでポーターをいただきました。んまい[exclamation] 美味すぎます[ハートたち(複数ハート)]

濃色ビール特有の納豆のような香りで「おっ,重そう」と身構えるのですが…口に含むと実に軽快[グッド(上向き矢印)] ホップ由来の心地よい苦味が…と思っていたら後から怒涛のように焙煎麦芽のコーヒーのような苦味が!最後には米のおこげみたいなどこか懐かしい焦げ味が・・・展開めまぐるしすぎます[ぴかぴか(新しい)]

これ一口でフルコースのディナーかまたはオーケストラのコンサートみたいな物語性が楽しめます。あ゛~これは320で呑みたかった…(T_T) 新津に泊まっちまおうかなあと少しだけ思ったことは否定しません。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


ちなみにレストランと同じ敷地内に醸造所があり,レストランからガラス越しに見ることができます。

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想像以上に小さいです。年間120キロリットル生産しているのですが,この規模でよくそれだけの量が造れるなあ…参りました[ぴかぴか(新しい)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


そしていよいよ帰途につく…。猫背がレストランを出ると同時に行きと同じタクシーが約束通り到着。その頃には雨はほぼ止んでいて,風がやや強いだけ…これは何とか帰れる[いい気分(温泉)]


帰りの車内でのこと。


運 「あんちゃん,すいっちょいったか?」

猫 「は(゜д゜)?? すいっちょ??」

運 「すいっちょだよすいっちょ。」

猫 「す…スイッチオン??」

運 「あ゛~訛っててわがんねが。」

猫 「はあ・・・ごめんなさい。。。」

運 「選挙だよ,選挙。」

実にきれいな標準語で「選挙」と発音されていました。だったら最初から選挙と言ってくれ…orz




とまあ運ちゃんともすっかり仲良くなったころに水原駅に到着~。羽越線は風で微妙に徐行してましたが新潟には時間通り到着。無事に埼玉に帰ってまいりました[グッド(上向き矢印)]

次に行く時は昼過ぎには現地に着くぐらいに行こう[るんるん]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


【醸造所情報】
瓢湖屋敷の杜ブルワリー スワンレイクビール醸造所
〒959-1944 新潟県阿賀野市金屋345‐1
TEL.0250-63-2000 FAX.0250-63-1800

【アクセス】
水原駅からタクシーで15分
新潟駅より車で30分
新潟亀田ICより車で20分
磐越道安田ICより車で10分

【URL】
http://www.swanlake.co.jp/main/Default.asp


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タナバタビアフェスタ☆トヤマ 【地ビールが街と溶けあった日】 [ビアフェス]

「もっと光を」 ゲーテ

「少年よ、大志を抱け」 クラーク

「ビアフェスは客よりスタッフが楽しい」 猫背


という名言を残した猫背ですが、今回は珍しく客として行ってまいりました。タナバタビアフェスタ☆トヤマ[ぴかぴか(新しい)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


埼玉在住の猫背的には全然遠くありませんよ、富山は。新幹線で越後湯沢まで行って、そこからは北陸の主役↓

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はくたかで富山まで[電車] 大宮から富山でちょうど3時間。余裕です。んでも、ビアフェスのためだけにわざわざ3時間もの時間と交通費をかけるのはなぜか、と。その答えは…


「そこにビールがあるから」

「トヤマのフェスは楽しいよ~!」

「いいよ、トヤマ♪」


という声を実際に行ったことのある人から何度も聞いたことがあったのです。そこまで好評のイベントならばこりゃ行ってみなければ[exclamation]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


越後湯沢発12時39分のはくたかに乗り・・・

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前哨戦[ビール] ちなみに車内で売ってるビールではございません。大宮で買っていきました。

そして2時39分、富山駅着。と同時に…



雨orz

トヤマはアーケードの下で行われる半屋外のイベントなので、まあ雨でも心配はないのですが、あまりうれしいものぢゃない[あせあせ(飛び散る汗)]


そして、路面電車に乗り…

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すいません、人が微妙に入ってしまいましたorz

会場へ。こんな感じの場所です。

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すいません、カメラ構えたらたまたま通りかかった堀内恒夫でした[あせあせ(飛び散る汗)] 富山が地元なんですね~。後部座席でふんぞりかえってました笑

あらためて、こんな感じです。

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ガラス張りのシャレオツアーケードのもとに広がる麦酒ドリーム。期待が高まります[グッド(上向き矢印)] いざ会場に突入[exclamation×2]

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いや~、すんごい人出でした[exclamation] 広さはどれくらいかなあ、サッカーのグラウンド半面分より少し狭いぐらいかなあ。決して広くはないのですが、予想以上の人の群れ[ぴかぴか(新しい)]

あっしは3時半くらいから結局9時前まで居たのですが、夜になるにつれて人は増える一方。雨なんかまるで関係のない大盛況でした[るんるん]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


さっそくいただきま~す[ビール][ぴかぴか(新しい)]

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1杯目は飛騨高山麦酒のピルセナー。なんだまた結局飛騨か、猫背は。ええ飛騨ですとも。んでも今回のは価値が違いすぎます。醸造士の高橋さんに直々にサーブしていただけるからです[るんるん]

いや~いつかお会いしたいなあと思ってはいたのですが、実際お会いしてみたら想像以上に若い方で驚きました。このあとヴァイツェン、カルミナと計3回サーブしていただいたのですが、緊張のあまりほとんど会話できず[あせあせ(飛び散る汗)] 情けない…orz


その後は北陸地方の醸造所のビールを中心にあれこれ・・・

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このイベントはビールのグラスがビアフェスでおなじみの小さいグラスではなく、それなりの量(150~200mlぐらいかなあ)が入るカップなので、試飲という感じではなく、しっかり飲めるのが実にうれしい[るんるん]

この大きさのカップを使うデメリットも運営側からすればあるにはあるのでしょうが、まあ客からすれば大歓迎でしょう。


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そして、会場にはそれなりの数のベンチとテーブル。

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そう、座って呑めるのです。なんだそんなの当たり前ぢゃないか、と思われるかもしれませんが、立って呑むのがスタンダードな現在ビアフェス事情の中では、このベンチとテーブルは特筆すべき大きな特徴なのですよ[ぴかぴか(新しい)] 前述のカップといい、このベンチ&テーブルといい、ビアフェスというよりは「お祭り」のほうがより近いイメージだと思います。

もちろんベンチとテーブルを並べることにもデメリットは絶対にあると思います。んでも何というか、どこまでも「お客さん志向」なのがありがたいですね[るんるん]


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そして、会場の出入りも自由。ほろ酔い気分になったら酔い醒ましに富山の町を散歩して、また呑みなおす、なんてことも自由にできます。そこであっしも晩飯時に会場を出て・・・

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トヤマブラック。ちなみにラーメンですよ。スタウトを彷彿とさせる超濃色のスープ[exclamation] 思わずビールが欲しくなる強烈なしょっぱさ[exclamation×2] ビールのために生まれてきたと言っても過言で(略





あ゛~しょっぱかったorz


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その他特筆すべきはやはり「フードの充実」でしょうな[ぴかぴか(新しい)] 地元の飲食店の出店が数点並んでいました。もちろん地元の名物ばかり。といっても呑み専門の猫背は何も食べませんでしたが・・・すいません、来年はいただきます[あせあせ(飛び散る汗)]

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その場で揚げてくれてます。この躍動感だけでビール3杯いけます。もうほんと、夏祭り!って感じてすな[グッド(上向き矢印)]


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そして何より、地元を豪快に巻き込んだビアフェスであること。これこそがトヤマのトヤマたる所以でしょうな[ぴかぴか(新しい)]

会場となったアーケードの両側にはもちろんいろいろな店が並んでいるのですが、


「ビール持込オッケーのとんかつ屋さん」だとか

「店の前のテーブルにビール持って座っていいスタバ」だとか


ビアフェスとの連携が実によろしい[ぴかぴか(新しい)] 運営スタッフももちろん地元の人たち。富山大学の学生がいっぱい働いていました。

そしてお客さんもほとんどが地元の人。それもいわゆるビールファンではなさそうな人。当たり前と言えば当たり前のですが、クラフトビールのイベントではなかなかないことです[るんるん]

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買い物帰りの夫婦が買い物袋抱えてビールを一杯

通りすがりと思われるおじいちゃんがふらりと立ちよってビールを一杯

地元のお父さんが地元のお父さんに息子を紹介


とか、今までのビアフェスではまず見かけられない光景がいろいろとみられました[わーい(嬉しい顔)]


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地元のお祭りと町並みの中に、まるで空気のように自然にクラフトビールが溶け込んだ,そんな空間でした[るんるん]

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クラフトビールを呑みに行くというビアフェス特有の非日常性を、通りかかったらクラフトビールがある、という日常に見事に昇華させています。ゆったりとした人の流れと時間の移り変わりを五感で感じながら、珠玉の麦酒達を楽しむことができました[るんるん]



帰りぎわに会場の前で,自転車を押した地元の若者達が


「こういうビアフェスもいいなあ」

「一杯ひっかけていく?」

「いや、今日はいいかなあ」


きっと彼らも来年は,この会場でクラフトビールの世界にどっぷりと浸ってくれていることでしょう[るんるん]

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銀河高原ビール スタウト 【幻のスタウト】 [日本のクラフトビール]

先日、何の気なしにメールチェックをしていたら・・・


「ネット販売限定 銀河高原ビールスタウト 発売」


うひょ~[exclamation×2] なんだと~[exclamation×2]

銀河高原スタウト、あるのは知ってたんですよ。んでも呑む機会がないまま今日にいたる・・・そして今、その機会を神様より与えられた・・・あ゛あ゛・・・(T_T)[ぴかぴか(新しい)]

というわけで、購入の申し込みをしました。ほぼ条件反射です。熱いものに触れたら耳に手が行ってしまう、あの動きであっしはパソコンを操作してました。


あっしは3本買ったつもりでした。


数日後、セブンイレブンに受け取りに行ったとき、店員が運んできたのはカゴいっぱいの銀河高原スタウトでした[ぴかぴか(新しい)]

全部で9本ありました。プリンセステンコーもびっくりのイリュージョンです。

どうやら3本1セットのものを3つ申し込んでいたようです。

セブンイレブンではなかなか払うことのない金額を払って、重たい袋をかかえて帰宅して・・・

置く場所がない(T_T)[あせあせ(飛び散る汗)]

冷蔵庫の隙間という隙間にテトリスみたいに銀河スタウトをねじこんで・・・

それでも入りきらない数本は・・・

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オルヴァルの巣(ワインセラー)に居候させました。というかこれじゃ銀河高原の巣だ[あせあせ(飛び散る汗)] 奥のほうに見えるのがオルヴァルとブーングーズです。

呑む前にこんな苦労したビールは初めてだ。というわけでようやく・・・


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いただきま~す[ハートたち(複数ハート)][ハートたち(複数ハート)]

香りは思ったより控え目。フルーティなエステル香よりは焙煎麦芽の香りが強いかな。コーヒーのような香りがほどほどの存在感で鼻に届きます[ぴかぴか(新しい)]

チョコイチゴみたいな甘さ。ボディはミディアムフル。重すぎず軽すぎずでいいですぅ。

ホップの苦味と焙煎麦芽の苦味がいいバランスで混在。ホップの苦味が強い黒い色のビールが極めて苦手な猫背的にはギリギリかつ絶妙のバランスですん[グッド(上向き矢印)]

アルコール度数が6%と控え目なこともあって実に心地よい呑み口。重すぎず軽すぎず、程よい苦味と甘味が後をひいて実にいい気分です[ぴかぴか(新しい)]

常温にして呑んだらまた印象全然違うんだろうなあ。9本あればいろんな呑みかたできるな(T_T)


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ちなみに保存場所は「冷」よりも「暗」を優先しましょう。

青いボトルは紫外線に極めて弱いので、日光や蛍光灯のあたる場所においておくとホップに含まれる成分が変質して、「日光臭」と呼ばれるゴムみたいな動物みたいなニオイがビールについてしまうのです。あ、緑色のボトルも同様に扱いませう。ハートランドしかり、ハイネケンしかり。
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グーデンカロルス トリペル 【猫背的ベルギービール講座】 [ベルギーのビール]

ごふさたしとります、猫背です。

いや~こんな長期間更新しなかったのは初めてですな[あせあせ(飛び散る汗)] ただ単に本業が忙しかったというだけで、ビールを呑んでなかったわけでも、まさかビールが嫌いになったわけでもござりません。何にせよさぼっててすみませんでした。罰として休肝日を自主返上します。ああ大変だ[ハートたち(複数ハート)]


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本日はベルギーのグーデンカロルスのトリペルです[ビール][ぴかぴか(新しい)]

ベルジャントリペルでこれだけ豪快にスパイス使ってるのって珍しいのでは。香りとファーストインパクトはとにかくスパイシー[グッド(上向き矢印)] ヒューガルデンホワイトのそれをもっともっと強くした感じ。後からアルコールの辛味が追いかけてきて、トリペルであることを思い知らされます。で、後味には心地よい糖類由来の甘味。どっしり感がたまらんすな。でもあくまでもスパイシー。まったりしすぎなくてチョベリグです[るんるん]

このビールは瓶底には酵母が残っていないので、ボトルコンデイションしているわけではない。つまり、糖類は酵母のエサとして入れているのではなく、甘味付けとして入れている。

と書ききってから、いろいろ解説が必要であることに気づきました。さて、どこから解説するか・・・


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「トリペル」ってのはまあビールの種類のことで、要は「トリプル」です。では「ダブル」はないのか?あります。「ダベル」と書かれてることが多いですが。

麦汁の初期比重が通常の2倍のものをダベル、3倍のものをトリペルと呼びます。初期比重が高いもののほうが酵母のエサとなる糖分がたっぷり含まれていて、アルコール度数の高いものになります。ダベルはだいたい6~7%、トリペルは8~9%くらいですかね。

では糖度が高いトリペルはダベルより甘いのか?それはそうではありません。あくまでも初期比重は発酵前、つまり酵母が糖類を食べてアルコールと二酸化炭素に分解する前の比重です。つまり、初期比重が低くても酵母に糖を食べ残させれば出来上がるビールには甘味が残り、糖を完食させれば甘味の少ない、いわゆる「キレのいい」ビールになります。

1リットルのコーラの半分を呑めば、その呑んだ分だけ尿(アルコール)と屁(炭酸ガス)になり、残りが甘味として残りますが、1リットル全部呑めば全部が尿と屁に変わり、甘味は残らない、ということです。大変んつくしい例えで失礼いたしました[ぴかぴか(新しい)]

百花繚乱の多様性を誇るベルギービールを一般化するのは大変難しいのですが、ダベルのほうがトリペルより糖を残したものが多いような気がします。が、これはあくまでも猫背的主観です。あと、ダベルのほうがトリペルより色が濃いものが多いですな。ダベルはだいたい濃褐色、トリベルは金色、ってな感じです。


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で、次。「ボトルコンディション」とは。簡単に言えば「瓶内発酵」です。ビールは普通発酵が終わったら酵母を取り除きます。日本の大手メーカーのビールはほぼ全てが発酵後に濾過され、酵母は極力取り除かれます。

が、世界のビールには瓶内で二次(または三次)発酵をすすめるために、あえて瓶詰め時に新たな酵母とそのエサとなる糖類を添加するものがたくさんあります。この手法をボトルコンデイションと呼ぶのです。ではボトルコンデイションしているかどうかをどこで判断すればいいのか。簡単です。注ぎ終わった後に瓶の底を覗いてください。オリのようなものがべったり残っていればそれがボトルコンデイションの証です。おめでとうございます[ぴかぴか(新しい)]

で、まあこれは好みの問題なのですが、このボトルコンデイション用の酵母はあまりんまいものではないので、注ぐ時にはそ~っと注いで瓶底に酵母を残すようにしたほうが良いかと思います。

あっしはオルヴァルを愛するあまり、オルヴァルの瓶底の酵母だけを取り出して呑んでみたことがあるのですが、旨味のない魚のワタ、みたいな味でした[あせあせ(飛び散る汗)]

ちなみにヴァイツェン(小麦ビール)の酵母は入れたほうがんまいとあっしは思います[グッド(上向き矢印)]

以上、猫背的ベルギービール講座でした。長々とすみません。次回は(略


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本題に戻ります。今日はグーデンカロルスのトリペルです。

「ベルギーのビールは甘ったるくて苦手だ」って人、多いですよね。かく言う猫背も昔はそうでした。でもこういうビールを呑むと、ベルギーのビールの中での「甘さ」の重要性に気づかされます[ひらめき]


もしこの甘さがなかったらきっと、ベルギービールはスパイシーすぎたり、苦すぎたり、アルコールの辛味が強すぎたり・・・いろんなアンバランスが生じるのでしょう。

ベルギービールの甘味は麦芽由来ではなく糖類由来のものが多いのも、ひょっとしたら何か理由があってのことなのかもしれませんな。この点麦芽由来の甘味を強く感じるドイツやイギリスのビールとはやはり一線を画するところでありますな[グッド(上向き矢印)]


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【ビール情報】
グーデンカロルス トリペル
原材料:麦芽、ホップ、トウモロコシ、オレンジピール、コリアンダー、糖類、酵母
Alc:9.0%

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信州 OH! LA! HO! BEER 【黄金色の極上麦酒達】 [日本のクラフトビール]

先日観光で軽井沢に行ってまいりました。極寒でした[雪] こんな寒い時に軽井沢に行くのは猫背か連合赤軍くらいでしょう(ネタが古い)。


んで帰り際に


「土産でも買って帰るかな・・・」


言うまでもありませんが、土産と書いてビールと読みます。

んでも軽井沢は、よなよなエールでおなじみのヤッホー・ブルーイングをかかえる「星野リゾート」のお膝元。まあ至る所にありました、よなよなエール。よなよなよなよなよなよなしすぎてゲシュタルト崩壊起こす寸前でした。

よなよなだったらここで買わんでもいいなあ、と諦めて駅に向かったのですが。改札の真横にある小さな土産屋にかかげられていたのは・・・

「信州オラホビール」の旗[ぴかぴか(新しい)]


条件反射で店内に飛び込みました。

そしたら店内に・・・

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おみやげ3本セット[ぴかぴか(新しい)] (写真はイメージです、あしからず)



本能的に買いました。

そして帰宅後、一人オラホ祭り~[ビール][ぴかぴか(新しい)] 「さびしい・・・」とか思った人、おぎのやの釜めしの釜をかぶせますよ。


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おっと、オラホビールの説明をしてなかった。んまさと知名度が比例していないクラフトビールメーカーってたくさんありますが、その中でも最たるものでしょう、オラホビール[ぴかぴか(新しい)] ちなみに正式名称は「信州OH! LA! HO! BEER」です。松岡修造と川平慈英が束になってもかなわないようなテンションの名称ですが、この「オラホ」とは「私たち」を意味する長野の方言です。

国内でのビールコンペティションでの受賞歴は数知れず(詳しくはHP見てください)。なのに知名度が高くない・・・[もうやだ~(悲しい顔)]

かく言う猫背も知ったのはそんなに昔ではありません。しかも初めて聞いたときは「オラホ」を「ラオホ(ドイツの燻製ビール)」と勘違いして、燻製ビールを専門に造る醸造所かと真剣に思ってました[あせあせ(飛び散る汗)] しかも友人に偉そうな顔して

「長野はブナの木が多いから燻製ビール造りが盛んなんだよ。」

と語っていたことを今ここに告白します。。。あ゛あ゛恥ずかしい・・・orz[あせあせ(飛び散る汗)] 盗んだバイクで走り出したい気分です。


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いただきま~す[ハートたち(複数ハート)]

まずは、ケルシュから~[るんるん]

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んまい[exclamation] 大ホームラン[ぴかぴか(新しい)]

ホップのスパイシーさと、麦芽由来のほのかな甘味で実に軽やかなビール。口の中に春が広がります[るんるん] エールビールのフルーティさは希薄なので、日本人向け。食べ物との相性も抜群。脂っこいものもきれいさっぱり。

ケルシュってのは、エール酵母(フルーティなビールを醸すのが得意)を用いたビールの中でも、一番飲み口が軽い、呑みやすいビールです。あっしは以前から「日本人の海外ビールへの入り口はケルシュだ[exclamation]」と信じて疑わないのですが、やはりそうだと思います。このビール嫌い、っていう日本人そんなにいないと思います。何よりもビールが金色なのが安心するぢゃありませんか[ぴかぴか(新しい)]

こういうビールがもっともっとプッシュされるべきなのになあ。。。



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次は銘品中の銘品、ゴールデンエール。クリアな金色からは想像もつかないような芯の強さ。蜂蜜のような香りと甘さ、スパイシーさ、そして抜群のキレ。口が引き締まるような酸味が実にここちよいです[グッド(上向き矢印)]

呑んでる途中に「泣かないと決めた日」の昼ドラ的な展開を口をあんぐりさせて見ていたために、かなりの時間をかけて呑んでいだのですが、それでも味のバランスは全く崩れない。モルト感が舌にも鼻にも香しくなって、実にんまい[るんるん]

猫背はゴールデンエールが大好きです。というか日本のクラフトビールのゴールデンエールはどこのも大変んまい[ぴかぴか(新しい)] サンクトガーレンのものは言うまでもなく、長浜浪漫ビールが夏に限定で造るのも実に美味。こないだ呑んだいわて蔵ビールのゴールデンエールもんまかったなあ。味もそうだけど、名前もいいよなあ、ゴールデンエールって。名前だけで何だかすごい得した気分になる[グッド(上向き矢印)]

ゴールデンエールってのはさっき書いたエール酵母で醸したビールです。だから日本の大手メーカーのビールよりずっとフルーティ。だけど、使用する麦芽の色がペールエールなどに用いる麦芽よりも淡色のものを用いるために、日本の大手メーカーのビール同様のこのようなんつくしい金色のビールになるわけです。で、淡色麦芽は日本人好みの「麦の味」が、焙燥して色のついた麦芽よりもはっきりと出る。(焙燥すると甘味が強くなります。)日本人がちっちゃいころから、いや、成人してから慣れ親しんだモルツや一番搾りの「麦感」がそのままフルーティなエールになっているわけです。ケルシュ同様、日本人には親しみやすいビールだと思います、ゴールデンエール[グッド(上向き矢印)]



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そして最後はアンバーエール。さっきのゴールデンエールとは違って、焙燥して色のついた麦芽を用いているためにこういう琥珀色になるわけです。ローストした麦芽の香りと味がやや強めに感じられて、呑みごたえありますな[るんるん]

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この3つの他にもいろいろと限定ビール造ってますよ~。見かけたら必ず捕獲してください[ぴかぴか(新しい)] ちなみに東京駅の大丸には缶が何種類か置いてありますね[るんるん]


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【醸造所情報】
レストランOH! LA! HO
長野県東御市和3875番地(日帰り温泉湯楽里館隣り)
Tel 0268-64-0003

【URL】
オラホビールHP
http://www.yurarikan.com/ohlaho-beer.html

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吉備土手下麦酒 【猫背的バレンタイン③】 [現地に突撃♪]

更新ずいぶん遅くなりました[あせあせ(飛び散る汗)] バレンタイン自ビール(自分にビールをプレゼント)企画、第3弾~[ぴかぴか(新しい)]



さて問題です。下の写真に映っているのは次のどれでしょう。

① ビールを買える酒屋
② ビールが呑める居酒屋
③ ビールを造る醸造所


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正解は・・・



①②③全部でした~[exclamation] では第2問。①②③それぞれにあたる建物は写真の中のどれでしょう~??






thinking time







正解は・・・



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この建物に①②③全てありま~す[exclamation×2]


というわけで2月15日に訪れたのは、岡山県の「吉備土手下麦酒」です~[ぴかぴか(新しい)]

ひでじビールを満喫しまくった2月14日は延岡市で宿泊。翌朝、GGすぐる氏とともに延岡を出発→小倉で新幹線に乗り換え→広島ですぐる氏下車→猫背は岡山で下車→吉備土手下麦酒着[るんるん] ビールのために西日本を駆け巡る自分が少し誇らしいです[ぴかぴか(新しい)]


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「街角の豆腐屋のような『地ビール屋』でありたい・・・」

吉備土手下麦酒のHPにたどりつくと一番最初に目に飛び込んでくる言葉です。このコンセプトをぜひ心に留めた上で以下の記事&写真を見ていただくとよろしいかと思います[グッド(上向き矢印)]


岡山駅から津山線で1駅、降り立った法界院駅から徒歩約10分。小川の流れる閑静な住宅街を抜けると・・・

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旭川~。ゆったりと流れる川の風景の遠くには新幹線の高架が。

この旭川の土手の文字通り真下にあります、吉備土手下麦酒醸造所。ちなみに猫背は最初土手を街側ではなく川側に降りて、草むらの中を一生懸命醸造所を探してましたorz 極度の方向オンチなのです[たらーっ(汗)]



さて、建物に寄ってみましょう。

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土手側から。


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少し進んで奥から。

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入り口どこやね~ん!っと、よく見たらありました。右端の木の格子が扉です。

この数枚の写真からおわかりでしょう。基本的には民家です[家] 入り口部分のテラス席は完全な手作りのようにみえます。


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醸造所。同じ建物の中にあります。


中に入り、2階にあがりました。

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剥き出しの材木に、質素なテーブルとイス。ちなみに壁の透明なのは最近はやりの壁面総ガラス張り、ではなく・・・

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ビニールシートです。夏にはとりはらったりすることもあるのでしょうかね。


わざわざ言うまでもありませんが、建物と内外装には全く金をかけていません。猫背が今までに行った醸造所やレストランの中でも飛びぬけて質素です。が、この質素さもこの言葉のもとでは生き生きと輝いてくるではありませんか。

「街角の豆腐屋のような『地ビール屋』でありたい・・・」

以下、HPの抜粋です。あっしの拙い説明より、数百倍伝わってきます。熱い想いが[ぴかぴか(新しい)]


【引用開始】
大量生産型大手の麦酒メーカーと同じ方式で、私共が瓶詰めの麦酒を作ると、
瓶代、王冠代、ラベル代のコストが大手の麦酒メーカーの何倍もかかり、割高になってしまいます。

そこで私共は「できたてをそのままグラス」でお出しすれば、お安く皆様にご提供できると考え、「普段呑み場」をご用意いたしました。

地元をはじめ、多くの方々に「普段呑み場」として親しんでいただければと考えております。
地元に根ざし、呑まれる麦酒を志に、末永く「普段呑み場」を親しんで頂けるよう努力して参ります。
【引用終了】


地ビールの「地」の意味をあらためて考えさせられますな[ぴかぴか(新しい)]

「地域密着」と言葉でいうのは簡単ですが、それを実践できているメーカーは地ビールに限らず、多くはないのではないでしょうか。猫背が訪れたのは冬の平日の夕方~夜ということもあって客はまばらだったのですが、暖かくなると土日の昼にはご近所さんが押し寄せて、思い思いに昼ビールを楽しんでおられるそうです[るんるん] 地ビールが地元に受け入れられ、溶け込んだ成功例の一つと言えると思います。


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で、この吉備土手下麦酒がここまで地元に溶け込めたのにはこんな理由もあるとあっしは思います。なんとこの店、料理の持ち込みがオッケーなのです[exclamation] 煙が出ないもの、などの制限はありますが、自分の家で作ったツマミを持って店に来て、ビールを注文してかんぱーい、ということができる店なのです。


飲み屋の料理ってどうしても高価なものが多いし、味が濃かったりして自分の好みではないこともあるぢゃないですか。この「持ち込みオッケー」システムならばそういう部分のハードルはクリアできますな。こういった店のスタイルからも「身近なビール屋さん」という印象をもってもらいやすくなるのでしょうね[ぴかぴか(新しい)]

あっしは常々「地ビールレストランは料理をんまくすべし[exclamation]」と思っています。ビールがんまいのはある意味当たり前。でも、「ビールがんまいよ~」という看板だけで店にやってくるのはあっしみたいなマニアだけで、麦酒天動説にいまだ絡めとられている大多数の日本人がビール目当てにくることはまずないでしょう。だからこそ、料理のグレードアップを!それに、「ビールは食事のおとも」というのが一般的な日本人の飲用スタイルですからね。ある程度はそのスタイルに迎合して、「ビールは従だ」という入り口でいいのだと思います。あくまでも入り口は、ですよ。料理がんまければ、一緒に呑むビールもんまい。そうすれば、好印象とともに覚えてもらえる。それが次につながる・・・。

んでも吉備土手下麦酒はそこらの問題を華麗に飛び越えてますな[ぴかぴか(新しい)] 「んまいものを出す」のではなく「好きなものを持ってこさせる」。まさにコペルニクス的発想の転換、って言ったら言い過ぎですかね笑 ドイツのビアレストランではよくあるそうですから、持ち込みオッケーの店。


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いただきま~す[ビール][ぴかぴか(新しい)]

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まずは定番醸造の「御崎(おんざき)」から。名前が漢字ですよ漢字、かっこいい。英語や動物名(笑)もいいけど、漢字の名前のビールもいいなあ[グッド(上向き矢印)]

御崎はペールエールですね。カスケードホップの柑橘香よりは薬草やハーブのような香りが強い。まあイングリッシュペールエール、ってことになるんでしょうね。「ドライ」という言葉を軸に形容すると「ウエット」なビール。葡萄のような甘味と酸味がしっとりといつまでも続きます。実に濃醇なエールです[ぴかぴか(新しい)]



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次は「香りの麦」。これは御崎とは対照的にカスケードホップのキャラクターが前面に出た、軽快さわやかなペールエール[るんるん] 濁ってるってことは、原料の一部に小麦を使っているのかなあ。引き締まった酸味が実に心地よい。これ、春風に吹かれて旭川の川原で呑みたいなあ。

ちなみにお値段は、御崎、香りの麦ともに330mlのジョッキでなんと350円[exclamation] 格安です。こんなんまいビールがこんな値段で「普段呑み」できるとは、岡山市民うらやましすぎるぞ。。。法界院で物件探そうかなあ。

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次はバレンタイン限定スタウト~。ちなみに名前は「真黒な下心」笑。数あるバレンタイン用ビールの中でも、ネーミング大賞受賞は間違いないでしょう笑 でも、これをバレンタインに女性からもらった男性の心中たるや、いかに。。。

ホップ感の強いスタウト。度数も6パーセントとそれほど高くないので、色ほど飲み口は重くありません。焙煎された麦芽のコーヒーのような苦味のなかに、葡萄のようなフルーティさがキラリ[ぴかぴか(新しい)] 色は真黒でもテイストは濃い紫色、ってな感じですかね。紫色の夢の中で下心にわくわくしてください笑

そして最後に

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「瀬戸の憂鬱」。これ、色が青みがかってるのわかりますかね[exclamation&question] なんとこのビール、クチナシの花を用いて着色をほどこしているという、実にシャレオツなビールなのです[るんるん] 金色のビールに青いフィルムをかけたみたいな、透過性のある青。実にんつくしい。クチナシの花は色に反映されているだけで、香味にはほとんど影響はない感じです。軽い飲み口ですいすいいけます。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


「人は見た目が9割」なんていうくだらない興味深い本がありましたが、行かなきゃわからんこともある。触れなきゃ知れないこともある。アングルや背景や光量を綿密に計算した写真なんかよりも、実際に飛び込んでみた吉備土手下麦酒はずっとずっとあたたかく輝いてました[ぴかぴか(新しい)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【醸造所情報】
吉備土手下麦酒
岡山市北方4-2-18 TEL086-235-5712

【URL】
吉備土手下麦酒 HP
http://kibidote.jp/

【アクセス】
http://kibidote.jp/map/

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宮崎ひでじビール 【猫背的バレンタイン ②】 [現地に突撃♪]

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2月13日、小倉で門司港レトロビールの峯松さんと別れて、いろんな喜びをかみしめながら駅前のホテルで眠りについた猫背であった・・・

しかし[exclamation] 物語はここで終わるのではなかった!翌朝目覚めた猫背が乗った電車は東京行きののぞみではなく・・・

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特急にちりんシーガイア、宮崎空港行き[電車] 西村京太郎もびっくりの移動パターン。行き先は・・・延岡! 2009年後半に急に好きになった宮崎ひでじビールの工場見学に向かいました[グッド(上向き矢印)]

ちなみにこの旅は一人ではなく、広島ゴールデンガーデンの2番手、すぐる氏と一緒でした。バレンタインデーに男二人・・・まさか[exclamation&question] とか余計な妄想はいけません。現地で醸造士の片伯部さん&梶川さんが加わって、男4人になりましたから。男だらけのバレンタインin 延岡。フォォォ~ッ!


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延岡駅に12時に到着!一駅手前の北延岡駅が無人駅だってことは秘密だヨ!

駅まで片伯部さん(以下カベさん)が車で迎えにきてくれました♪梶川さん(以下カジさん)は工場で仕事中なので、現地で合流するとのこと。で、3人でまず向かったのは工場・・・ではなく、


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チキン南蛮の名店、直ちゃん[ぴかぴか(新しい)] チキン南蛮は宮崎が発祥らしいです。とは言うものの猫背、チキン南蛮なるものを食したことが・・・記憶がないんですよ。何となく画は想像できるのですが。


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いただきま~す[るんるん]

激美味でございます[黒ハート] 参りました。チキン南蛮といったら一般的にはタルタルソースがかかってる感じですが、店によっていろいろオリジナリティがあるみたいで、この直ちゃんのソースは和風のあっさりしたものでした。背後の待ち客から発される「早く食えよ・・・」オーラに押され、3人ひたすら食に徹して店を出る。


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そしていよいよひでじビールの工場へ車でレッツゴー[車(セダン)] ちなみに工場があるのは延岡市内の


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という山なのですが、読めますか??正解は・・・





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でした~[ぴかぴか(新しい)] ちなみにこの紙は工場にあった小道具です笑



延岡駅から車でおよそ30分。いや~すごかった。いろんな人からウワサは聞いていたんですよ。


「すんごい山の中だよ」

「イノシシ出ますよ」


はい、その通りでございます[あせあせ(飛び散る汗)] 想像以上に山の中でした。20分ほど走った頃にカベさん曰く


「カーナビだけを頼りにしてきた人はだいたいこのあたりであきらめて引き返すんだよ~。」


納得です。カーナビ上ではたぶん森林と認識されているであろう道をひたすら進むのですから。


そして到着、ひでじビール醸造所[ぴかぴか(新しい)]

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中国の山ではありません、日本です。晴れた日は山に陽があたってグランドキャニオンみたいに見えて、雨の日は山がモノトーンの色彩を帯びて水墨画みたいに見える、とカベさんは形容していましたが、それも納得の大自然。澄んだ空気[ぴかぴか(新しい)] 人間が作った無機的な音は皆無。聞こえるのは山の音だけ。不便なこともあるだろうけど、ビールを造る環境としては最高なのではないかと思いました。


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早速スタート、カベさん&カジさん直々の解説による工場見学~(試飲つき[るんるん]

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太陽のラガー[ビール] 昼呑みには最高のビールですん。

おっと、目的は昼呑みではなかった、見学だった。

まずは仕込みの部屋から。ここは主にカベさんの担当です。カジさんは酵母の管理と発酵が担当です[るんるん]


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麦芽の山。一袋が25キロあります。これを1回の仕込みでだいたい8袋使うそうです。肉体労働だ~[あせあせ(飛び散る汗)]


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麦芽を粉砕する機械。麦芽は完全に粉々にするのではなく、粗挽きにされます。麦汁を濾過するさいに、麦芽の殻をフィルターとするためです。と、ここまでは本で読んで知っていたことなのですが、ここにまつわる苦労話が聞けました。それは後ほど。


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糖化釜。ガラス越しですが。奥に映りこんでるのはカベさんです笑 だいたい1キロリットル入るそうです。

麦芽にお湯を加えて加温することで麦芽の中のデンプンが糖に変わるわけですが、ここでの加温の方法や温度管理がそのままビールの味に直結します。だから細心の注意を払って加温タイミングなどのプログラムを組み、それを厳密に実行する、というのは本で読んだことあるのですが。カベさんに聞いてみました。


猫背「やっぱりプログラムってものすごい細かく組むんですか?この温度で何分経ったら何度まで上げて・・・みたいな。」

カベ「いや、そんなに厳密には決めない。だいたい感覚でわかるよ。」


かっこよすぎます[ハートたち(複数ハート)] それでも出来上がるビールは毎回ほとんどブレはないし、実際にあっし自身もそう感じます。う~ん職人ワザ[ぴかぴか(新しい)]


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カスケードホップ。すぐる氏と香りを嗅いで、二人して「カスケードしてるね~」と言いました。それぐらいカスケードしてます[グッド(上向き矢印)]


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加温されて甘い糖の汁に変わった麦汁は、不純物を除くために濾過されるわけですが、上の写真がその濾過槽です。ここで上述の「麦芽の殻」がフィルターとして活躍するわけですが、麦芽の種類によってカラが目詰まりを起こしやすいものがあるらしいのです。

中でも醸造士泣かせなのは小麦で、大変詰まりすいそうです[あせあせ(飛び散る汗)] というわけで、小麦をたっぷり使った新ラインナップ、「ホワイトヴァイス」は別名「一泊二日ビール」。1日では濾過が終わらず、次の日までかかってようやく濾過が終了するそうです笑 大変だ~[あせあせ(飛び散る汗)] こんな苦労を知ってしまったら邪険に扱えませんね。今日からさん付けで呼ぼう。ホワイトヴァイスさん。


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空気を送る赤いホースがはずれて大暴れして、発酵室にいるカジさんを襲うことがあるそうです。外まで響く悲鳴と空気の噴射音。そこでこのホースについた愛称が「テポドン」[ぴかぴか(新しい)]



テポドン「プシューーーーー!」

カジ「うぎゃあああああ[exclamation]

カベ「お~テポドン日本海越えたぞ~[るんるん]



ビール造りも命懸けなんですな笑


ちなみに、貯蔵熟成中のビールもいくつか試飲させてもらいました。中でもおもしろかったのが

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マンゴービール[ぴかぴか(新しい)] といってもマンゴーを使っているわけではありません。マンゴーについている酵母を使って醸造したビール、ということです。さくらの酵母を使ったビールはたまに見ますが、マンゴーは聞いたことがありません!さすが目の付け所が宮崎ですね~[グッド(上向き矢印)]


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そして、ここからはいよいよ発酵の過程に。猫背的には一番興味があったのがこの発酵過程です。なぜなら、ひでじビールは日本の地ビールでほぼ唯一、酵母の自家培養を行っている醸造所だからです[ぴかぴか(新しい)]

普通、酵母は専門の業者から購入して発酵に用います。使い終わった酵母は回収し、再び活性を高めて数回繰り返し利用します。しかしひでじビールは2006年に大改革を行い、●×△円もの大金をかけて酵母を自家培養するシステムを導入。そこから香味の著しい改良が始まり、現在の快進撃に至るわけです。

ちなみに酵母の保存はこんな形でやってます↓

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マイクロバンク。青いビーズみたいなものの中に酵母がたくわえられています。というかピンボケですみません。ドラえも~ん[もうやだ~(悲しい顔)]

このような形で保存された酵母はななななんと、25年分のストックがあるそうです[exclamation] あっしの還暦祝いにも間に合います[ぴかぴか(新しい)] 今から注文しとこうかなあ。


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まあ自家培養と言葉で言ってしまえば簡単ですが、聞いてみてわかりました。どれだけ大変な仕事かが・・・。

ビールを造る際にはまず、造るビールに合った酵母をストックの中から選び・・・

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培地に置いて増殖させます。右の試験管の真ん中あたりの白いポツポツが酵母です。ナマで見たのは初めてです。なかなかかわいいですね~[グッド(上向き矢印)] ちなみにもやしもんでは・・・

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こんな顔してます。サッカロマイセス・セレビシエ(「糖を食べるキノコ」の意味)という名前です。


で、これを増殖させるわけですが、タンク一本を発酵させるのに必要な酵母はなんと100リットル[exclamation×2] そんなに必要だとは知らなかった~!!発酵開始の予定日の何日も前から酵母の増殖を始め、10mlから100ml、100mlから1000ml、といったぐあいに少しずつ大きい容器に何回も移し替えて最終的に100リットルにするそうです。手間かかってますね~。


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あっしは仕込みこそがビール醸造のメインだと思っていたのですが、二人は口をそろえてこう言います。


「ビールはまず何より酵母に造ってもらうもの。モルト、ホップはその後の話。」

「発酵が良くないとどんなにいいモルトやホップを使ってもだめ。」


なるほど~[ぴかぴか(新しい)]

ビールは酵母が麦汁中の糖を食べて、アルコールと二酸化炭素に分解することで醸造されます。汚く例えればアルコールは酵母のオシッコで、二酸化炭素は酵母のオナラです。そういう意味では酵母はブルワー(醸造士)さんにとっては道具というよりは相棒なんでしょうね。さらにこんなふうにも。


「俺達はブルワーっていうよりは、ビール酵母の召使いだからね。」

ななななるほど~[グッド(上向き矢印)] カジさんが酵母が健康に暮らすことのできる家作り担当で、カベさんが酵母にたっぷり栄養(麦汁)をとってもらうための食事係。

酵母も人間と同じでやはり健康(つまり、活性が高い)ほうが食欲旺盛で、発酵もスムーズにすすみます。だから酵母の管理には相当注意を払っているそうです。例えば、麦汁が通るパイプやタンクに雑菌が繁殖したりすることは厳禁。特に日本は湿度が高いので雑菌繁殖のリスクが高いそうです。

だから発酵タンクを使った翌日は必ず、1日かけて全てのタンクを分解し、洗浄しているそうです。ちなみに1本のタンクを洗浄するのに必要な時間は4時間[exclamation] 気が遠くなるような作業を日々繰り返しているのですね。

タンクだけでなく、細かな器具も全て洗浄、殺菌。

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酵母の増殖に用いる容器をただいま洗浄中。そして、こんなマシンもありました↓

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高圧蒸気減菌機。殺菌のためのマシンです。洗濯槽みたいな部分に殺菌したい道具を入れてフタをして、内部に圧力をかけて126℃の高温蒸気で殺菌をします。「そんなに高温じゃなければいかんのか?」と聞いたところ


カジ「126℃まで上げないと細菌の胞子が死なないんですよ。」


どこまでも徹底してます[ぴかぴか(新しい)] 参りました。

とまあこんな理想的な環境のもと働かされるビール酵母が、んまいビールを醸さないわけありませんて。毎夜毎晩三つ星レストランで食事するようなもんです[ぴかぴか(新しい)] そりゃ食いつきも違うでしょう。以前業者から買っていた酵母は麦汁の入ったタンクに投入されてから発酵が始まるまでに2日かかっていたそうですが、今はタンクに投入するとすぐに発酵を始めるそうです。ほんとに生きものなんですね~[るんるん]


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というわけでみっちり4時間、工場にはりついてひたすら呑み、いや、話を聞きました。やはり印象強かったのは「酵母へのこだわり」ですね~。上述したような酵母管理は、大手メーカーならばもちろん行われていることですが、全て機械化された工程で行われ、そこに文字通りの意味での「人の手」が関わることはまずありません。ある意味、それが当たり前です。

でも、ひでじビールで行われていたのはまさに「人の手」による管理。管理なんていう無機的な言葉はそぐわない。世話、養育、保護、看病・・・「愛」が透けて見えそうなほどのその徹底した慈しみかたから、やっぱりビールは手づくりなんだなあ、と再確認しました。

文明によって「当たり前」に変換された作業を、文明に逆行する手作業で行ったところにあったのは、至高のビールでした。


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工場見学はここで終わりますが、猫背的ひでじ祭りはまだ終わらない[exclamation] この後は延岡市内のひでじ直営レストラン「麦酒蔵 【Hideji】 和厨房」でカベ、カジ、すぐる、猫背の4人で大宴会~[るんるん] 猫背的には工場見学と同じくらい、いや、それ以上に楽しみだったのですよ、この宴会が。


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ここでもまず一杯目は太陽のラガー。あ゛~やっぱこのビール大好きだ~[黒ハート]

カジさんは工場で仕事が残っていたので、それを終えてからの参加でした。カジさん来るの待ってる間は真面目にビールの話とかしてたんですが、4人揃った瞬間スイッチオン[exclamation] それからはひたすら下ネタオンパレード[ぴかぴか(新しい)] いや~30代の男が4人集まってそれ以外に何を話すんですか!ビール酵母達もこんなにエロスな召使いを2人もかかえられて、きっと幸せなことでしょう[グッド(上向き矢印)]



実に楽しい呑み会でした[るんるん] あっしとすぐる氏が用意したバレンタインプレゼントを渡したり、ダーツバー行ったり。ちなみに猫背はダーツバー人生初体験でした。ってなんか、ミクシイの日記みたいになってきたので閑話休題。

つくる人を知った上で、その人のつくるものを楽しめるって、ほんと幸せなことです。最近多いじゃないですか、野菜のラベルにその野菜をつくった農家の方の写真が載ってる、みたいなの。でも写真じゃないんですから。つくる人と生身で触れ合い、語り合い、笑いあい、その人のつくったものをその人の目の前で楽しむ。究極の贅沢ですよ[ぴかぴか(新しい)]



ちなみにこちら、同行したすぐる氏のブログです↓ 酵母のことなど詳しく、わかりやすく説明してくれてますよ[るんるん]

http://golden-garden.jugem.jp/?eid=379



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たらふく呑んで延岡のホテルに帰ったのは午前2時。よ~し翌朝は昼まで寝るぞ~!とはいかないのですよ、これが。その詳細は・・・フヘヘヘ。


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【URL】
ひでじビールHP
http://www.hideji-beer.jp/

【関連記事】
太陽のラガー
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-10-17

きつね
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-01-15

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門司港レトロビール 【猫背的バレンタイン①】 [現地に突撃♪]

バレンタイン自ビール企画第1弾[exclamation]

2月13日、チョコレートの香りと新しい恋の予感でとろっとろに溶けた街を尻目に、猫背は西へ。新幹線で東京から5時間。降り立った小倉駅からさらに在来線で10分。たどりついたのは・・・


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門司港[船][ぴかぴか(新しい)]

いや~シャレオツにもほどがあります[ぴかぴか(新しい)] 海ですよ、海!海無し県人的にはこれだけでもう\(^0^)/ですよ。実に美しいレトロな建物たち。町全体が一つの芸術作品みたいなある種の調和を保って、駅に降り立った人達を迎えてくれます。

おっと、先にお断りしておきます。今回、写真はことごとく失敗しております\(^0^)/ こんなに外が暗いと思わなかった・・・orz というわけで、客観的な写実ではなく、抽象画だと思って見てやってください。皆さんの想像力に期待します[ぴかぴか(新しい)]


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で、あっしの目的は海でもなく街でもなく・・・


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門司港レトロビール[るんるん] 門司港を眼下に見下ろす建物でビール醸造を行っていて、醸造所併設のレストランで出来たてのビールが呑める、という絶好のロケーションにあります。

いや~、海を見ながらビールが呑める、ってすばらしい。利根川は海だと信じて生きてきた埼玉県民には刺激的すぎます。


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いただきま~す[グッド(上向き矢印)]


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まずはピルスナー。スパイシーなホップ香と刺激。シュワシュワ感がたまらんっす[るんるん] 後で聞いたのですが、ビタリング(苦味づけ)ホップにはノーザンブルワー、フィニッシュ(香りづけ)ホップにはザーツを使っているそうです。若々しい草のような、しゃきっとしたピルスナー。醸造開始当初はもっとホップの強いビールだったそうです。大きめのグラスで呑んだら少し丸い印象になります。猫背的には小さめのグラスで呑むほうが好みでした[るんるん]


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次はペールエール。これもホップのキャラがくっきりしてますね~。柑橘系の香りと存在感のある苦味。といっても苦すぎるわけではなく、気持ちよく尾を引く苦味です[ぴかぴか(新しい)] ちなみにこれはビタリングがノーザンブルワー、フィニッシュがカスケード、だそうです。


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関門海峡といえばフグ。というわけでフグの天ぷら~。フグ大好きな猫背的には失神するほど美味[ハートたち(複数ハート)] あ~ヘブン。


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で、この日はレギュラーのヴァイツェンがお休みだったので、限定醸造のヴァイツェンボックをいただきました~[るんるん]

「ヴァイツェンと何が違うのか?」と?簡単に言えば、「ボック」と書いてあれば「強い」と読み替えてください。つまり、強いヴァイツェン。(類例① デュンケルボック=強いデュンケル ②僕ドラえもん=強いドラえもん) 何が強いのかと?「アルコール度数」と「濃さ」だと思っていただければほぼ間違いありません。

門司港ヴァイツェンボック、んまい[exclamation×2] やや強い酸味のおかげでヴァイツェン特有のとろっとした感じは控え目。アルコールの高さを感じながら、すっきりと呑めます。




どのビール呑んでも共通して「呑みやすい[exclamation]」 強烈な個性よりはバランスや食事との相性を優先して造られている印象を受けました。これも後で納得がいったのですが。


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ん、さっきから「後で聞いた」だとか「後で納得」だとか、やたら「後」を連発してるのは何故かと。実はレストランでビールを満喫した後、醸造士の峯松さん&福永さんに工場案内に連れて行っていただいたのです[わーい(嬉しい顔)]

あっしがレストランで呑んでる時に、仕込みの忙しい合間を縫ってわざわざあっしのテーブルに来ていただき、お話しをさせてもらったのです。いや~僥倖僥倖[ぴかぴか(新しい)] 家族連れやカップルでにぎわうオシャレなレストランで、作業着の男と若作りしたおっさんが名刺交換してる画はさぞかし妙だっただろうなあとは思いますが。

で、そのまま工場見学に直行。こんなに酔っ払って工場に入ってしまっていいのか心配でしたが[あせあせ(飛び散る汗)] 転んでタンクに突っ込んで糖化されてたら、来月の今ぐらいに新しい限定ビールができていたはずです。


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糖化釜。麦芽を湯に浸して加温することで、デンプンを糖に変えるわけです。(酵母はデンプンを食べられないのです。)これで940リットルくらい入るそうですが、煮沸後には800リットルくらいにまで減っているそうです。かなりの水分が蒸発するんですね~[ダッシュ(走り出すさま)]


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スイッチ類。各スイッチの担当も聞いたのですが、忘れました、すみませんm(_ _)m


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熱交換器。水色のボックスです。煮沸された麦汁はここを通って一気に冷却されるのですが、小さい[exclamation] だいたい太ももぐらいまでの高さしかありませんでした。こんなに小さいのにすごい冷却力!うちのボロベット(ボロボロのコルベット)のラジエーターもこれにしようかなあ。


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発酵タンク。冷却された麦汁はここに移され、酵母が添加されて発酵が始まります。


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発酵中に発生した余分な二酸化炭素を抜くバルブ。ブクブクしてるのが酵母の呼吸の証ですよ。んん~生命って素敵[グッド(上向き矢印)]


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というわけでひとしきり見学させてもらって、帰途に着こうかと思ったとき、峯松さんが・・・


「あの、呑みにいきません?」


今までしこたま呑んでいた人間にさらに「呑め」と[exclamation&question] 言うなれば、一日15時間勉強してる受験生にもっと頑張れ!と言うようなもんですよ[exclamation] 「頑張れるかボケ!」と言われるに決まってるでしょ。まったく・・・










喜んで同行させていただきました[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)] ブルワーさんからの直々のお誘い、断るなんて死刑に値します。まだまだいろいろ聞きたいこともあったので、ここからは峯松さんと二人で小倉の町に[グッド(上向き矢印)]


向かったのは門司港ビールが経営している焼き鳥屋、「羽鳥屋 笑吾」に。ここも門司港ビールの樽生がそろっております。というわけでさっき呑めなかったヴァイツェンを。

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ここでもいろいろな話をうかがえました。今のビールのコンセプト、これから作りたいビール、結婚生活(峯松さん=既婚 猫背=未婚)・・・あっしと年齢が近いこともあって、ざっくばらんに話ができました[るんるん] 広島のビアフェスの打ち上げで1回あったことがあるだけでほぼ初対面に近いのに、ここまで打ち解けられるって・・・「ビールの力ですかね」とは別れ際の峯松さんの言葉です。その通りだと思います[ぴかぴか(新しい)]


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すごく印象に残っているのは、「うちは個性的なビールは造れないんです。」とはっきりと言い切ったことです。これはもちろん技術力だとか原材料費だとかの問題ではなく、門司港ビールの目指すものがそこではない、ということです。

門司港の街並みがあって、静かな海があって、レストランのんまいピザがあって、観光客の笑顔があって、夜には対岸の下関の夜景がキラキラと輝いて・・・そういう門司港の風景にいかにビールを溶け込ませるか、ということなのでしょう。街といかに調和するか。それを考えたら個性的な変わり種ばかり造るわけにはいかない。食事や観光の邪魔をしない脇役の範囲内で、できることの極限を模索しているような印象を受けました[るんるん]

そういう意味では門司港ビールは地ビールのあり方の一つを具現化しているのかなあ、と思いました。「地のものを使ったビール」でもなく「大手ではないビール」でもなく、「地域に溶け込んだビール」としての地ビール。その地域で呑んでもらって一番美味に感じてもらえるビール[ぴかぴか(新しい)]


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というわけで猫背的門司港紀行はここで終わるわけですが、バレンタイン自ビール企画はまだまだ続く・・・。その全貌は・・・ムヒヒ。


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【醸造所情報】
ビアレストラン 門司港地ビール工房
 〒801-0853 福岡県北九州市門司区東港町6-9
 TEL093-321-6885/FAX093-321-6939

【アクセス】
JR門司港駅下車 徒歩5分

【URL】
門司港地ビール工房 HP
http://mojibeer.ntf.ne.jp/mojiko/

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サンクトガーレン インペリアルチョコレートスタウト【猫背的バレンタイン 序章】 [日本のクラフトビール]

最近ブログぜんぜん更新してないのに、やたらアクセスあるんですよ。何でかなあと思いながらおもむろにここ最近の「検索ワード」をチェックしてみると・・・


「バレンタイン ビール」

「チョコレートスタウト」

「チョコレート ビール」

「猫背 矯正」


にゃるほど、巷はバレンタイン、否、官製チョコレート販促週間に突入してたわけですね[ぴかぴか(新しい)]

チョコレートスタウトもすっかりパレンタインの定番になりましたね~んんん素晴らしい。なんて感慨に耽ってるヒマはない。だってわざわざ検索してたどり着いていただいた方々が見ている記事は、去年のインペリアルチョコレートスタウトの記事なのですからorz[あせあせ(飛び散る汗)]

というわけで、あわてて更新しております。だまされた皆様、すみませんm(_ _)m

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バレンタイン用のナイスな包装がされておりました[るんるん] 送り手の愛を感じずにはいられません。まああっしは自分で買いましたがorz 船橋東武のレジのおばちゃんの愛を感じずにはいられません。


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いただきま~す[ビール][ぴかぴか(新しい)]

相変わらず苦い[exclamation×2] ナッツ的な渋みも効いていて実に心地よい後味ですな。去年のがどんなだったかはっきり覚えてないのですが、「去年のより苦味は穏やか」って意見が多いです。先日このビールの樽生を呑むことができたのですが、生だと麦芽の甘味も感じられて、すごくバランスの良いんまいビールでした[るんるん] 瓶ならばビターチョコレート、生ならばややスイートなチョコ、ってな感じですかな。

百貨店の酒販コーナーなんかにまだ残ってるところもあるみたいなんで、遅めのバレンタインにぜひどうぞ。あっしは自分で買いましたがorz マイチョコならぬマイビール。地ビールならぬ自ビール。うまい。ざぶと(略

ふん、自分にバレンタインして何が悪いのサ(T_T)!あっしのバレンタイン自ビールプレゼントはこれで終わりではないのサ、ふっふっふっ・・・。

その全貌は・・・近日公開予定[ぴかぴか(新しい)]


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【関連記事】
去年のインペリアルチョコレートスタウト
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-01-18



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キリンスタウト 【エピローグ2】 [日本の大手ビール]

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残り4本のうちの1本です。今日本に全部で何本ぐらい残っとるんだろうか・・・。

ちなみに「何このビール!?」「キリンからこんなかっこいいラベルのビール出てるんだ♪」って人、詳細はこちらをごらんください[もうやだ~(悲しい顔)]

キリンスタウト(2008年8月29日)
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2008-08-29

キリンスタウト(2009年4月11日)
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-04-11


誤解ないように言っておきますが、「一番搾りスタウト」とは全く別のビールです。


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香りは製造直後のものに比べるとほぼゼロに近い。産後1年半経ってますからな。でも鼻を近づけると間違いなくキリンスタウト。ロースト麦芽の焙煎香とホップとエステルの香りが華麗にシナジーし合った、他のどのビールにもなかった華のようなアロマがごくわずかながら残っております[ぴかぴか(新しい)]

「コク」なんて言葉で片付けられない深み。酸味がやや出てきてるかな。んまいです[もうやだ~(悲しい顔)]

産後1年半を経てなお一層強く感じるのが、副原料の米の存在感です。甘味酸味苦味焦げ味が舌の上をひとしきり暴れた後をきれいにフィナーレへと導いてくれる。キリンの妙技と言うほかない。絶妙です。

これこそジャパニーズ・スタウトでしょう。副原料なしで造っているアサヒスタウトとは似ているようでやはりこの点で決定的に異なる。日本人の嗜好に徹底的にあわせるキリンのビールの最高峰なのでは。米を使って何が悪い。美味ならば文句ないだろ。そんな無言のメッセージを、米と共に歴史を歩んできた日本人としての誇りを強く感じます。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


キリンスタウトなきあと、猫背的スタウトめぐりはいまだ続いています。その中で国内のもの、海外のもの問わず、魅力的なスタウトに数多く出会いました。でも、海外のスタウトを呑むとどうしても感じてしまう「背伸び感」。これが本場のビールなんだから、これをんまいと思わなければいけないんだ、みたいな違和感を感じることもままありました。

でもなんだろう、この安心感。自分が日本人であることを後ろめたさなく感じさせてくれるこの安らぎ[ぴかぴか(新しい)]

「日本のビール」を簡単に捨ててしまった(今からすればギネスとの交換条件だったとしか思えないが)キリンの愚挙に改めて失望と怒りを感じますな[バッド(下向き矢印)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【ビール情報】
キリンスタウト(2008年9月終売)
原材料:麦芽、ホップ、米、糖類
Alc:8%

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オリオン いちばん桜 【沖縄の春】 [日本の大手ビール]

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今日は沖縄のビール「オリオン」の季節限定醸造、「いちばん桜」でございます[ビール][ぴかぴか(新しい)]

オリオン=沖縄=暑い=ビールが薄い

という猫背的固定観念が華麗に蹴散らされました。ああっ、もっと強く[ハートたち(複数ハート)][あせあせ(飛び散る汗)]

モルトのほのかな甘味がはっきりと届きます。控え目な苦味と相俟って、ボヘミアンピルスナー的な甘さが実に心地よい。呑みごたえ十分です[ぴかぴか(新しい)]

オリオンのビールに抱かれがちな「薄い」という印象はゼロ。定番の「オリオンドラフト」と並べて呑んでみるとその違いははっきりわかると思います。麦芽の優しいコクが穏やかに続く。どこまでも続く、凪いだ沖縄の海みたいに[リゾート]・・・あ、ここ妄想です。

この穏やかな甘味の秘密はホップにもあるようです。HPによるとアロマホップ(香りづけのホップ)にドイツのヘルスブルッカーを使っているそうです。ヘルスブルッカーはドイツでは非常にポピュラーなホップで、香りの良さもさることながら、苦味の少なさも大きな特徴みたいです。ホップはなんでもかんでも苦い、ってわけぢゃないんですね。んん~奥が深い[グッド(上向き矢印)]


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オリオンビールは戦後に、沖縄の復興の基幹産業となるべく設立された企業です。まさに沖縄とともに歩んできた会社なのですが、本土への進出と、沖縄県限定の酒税減免措置が廃止されることへの対策のために2002年にアサヒビールと提携をはじめています。

現在ではアサヒビールの沖縄での消費分をオリオンが生産していて、オリオンの本土販売をアサヒが行っています。おかげで本州でも普通にオリオンが呑める日本になったわけです。アサヒ、いい仕事してますな[手(チョキ)]


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【ビール情報】
オリオンいちばん桜
原材料 麦芽、ホップ
Alc. 5%

【URL】
オリオンビール
http://www.orionbeer.co.jp/brand/sakura/index.html
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宮崎ひでじビール・きつね 【しばらくお休み】 [日本のクラフトビール]

皆様あけましておめでとうございます[ぴかぴか(新しい)]

新年早々諸事情で禁酒&食事制限の数日を過ごした猫背です。んまいビールが自由に呑めない日々の中で、健康のありがたみを心と肝臓の底から感じました。

皆様、今年も体とサイフを大切にしながら、んまいビールで心と人生を満たしてまいりましょう[exclamation]

今年もどうぞご愛顧くださいますよう、お願いいたしますm(_ _)m

ちなみにブログタイトル、少し変えました[ぴかぴか(新しい)] 長くて言いづらいわ覚えられづらいわだったので、ちょっとすっきりさせました[手(チョキ)]


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さて、新年一発目は・・・

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去り行く銘品、宮崎ひでじビールの「きつね」でございます[ビール][ぴかぴか(新しい)]

「太陽のラガー」が連続金賞を受賞し、2009年を颯爽とかけぬけた宮崎ひでじビール。この連続金賞を機に、新年からラインナップを一新しております[ぴかぴか(新しい)]

旧ラインナップは・・・

きつね(ピルスナー)
いのしし(ヴァイツェン)
もぐら(ペールエール)
むささび(ダークラガー)

う~ん、ビールのこと知らん人が見たら動物園紹介ですな。「ピルスナー」って名前のきつねがどっかに居たりしないだろうか。いや、ない(反語)

で、新ラインナップは・・・

きつね(ピルスナー) → 年1回の限定醸造に
いのしし(ヴァイツェン) → 年1回の限定醸造に
もぐら(ペールエール) → 通年醸造。 「森閑のペールエール」に改名
むささび(ダークラガー) → 通年醸造。 「月のダークラガー」に改名

ここに
「太陽のラガー」(ピルスナー)と「花のホワイトヴァイス」(ベルジャンホワイト)が通年醸造に加わりました[るんるん]




つまり、この「きつね」に出会えるのはこれからは年1回。んでも今ならばまだ旧ラインナップのビールが残っています。というわけで、あわてて通販して今日呑んでるわけです[るんるん]


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かなり大きなラインナップ変更ですな。もともとの「きつね」「いのしし」などの名前は、ひでじビール創業時に醸造所の周りに住んでいる動物達からとったそうです。が、太陽のラガーの連続金賞受賞を期に、延岡の自然から一歩前進して、宮崎の自然をテーマにしたい、という大きな想いがあるようです[ぴかぴか(新しい)]

が、それとは別に小さなところでは、こんな理由もあるようです。知り合いから聞いた話なのですが・・・

「地ビール解禁の頃は『ピルスナー』とか『ヴァイツェン』って言っても誰もわからなかったから、だったらわかりやすく動物の名前にしようと『きつね』や『いのしし』にしたんだけど・・・こんなに地ビールや海外のビールがあたり前に呑めるようになって、みんな普通に『ピルスナー』とか『ペールエール』って言うようになって、逆に『きつね』ではわかりづらくなってしまった(T_T)[あせあせ(飛び散る汗)]

という大変切実な理由もあるようです笑 あっしだってまだ「いのししって・・・ダークラガーだっけ??」ってなりますもん。上の新旧ラインナップだって、ひでじのパンフ見て書いてますから[手(チョキ)]

まあそれだけ日本にビール文化が根付いた、ということなのでしょう。「きつね」「いのしし」で根付いてもそれはそれで面白かったと思いますが。




「お~、このもぐら美味だね~。」


「喉越しならきつね、コクならむささび!」




服部先生も岸朝子もびっくりですな[グッド(上向き矢印)]


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閑話休題。いただきま~す[黒ハート]

甘い。柔らかい。モルトの甘みと香りが重たさを感じさせずに、程よく後をひきます[ぴかぴか(新しい)] 前に呑んだ時はホップのキャラクターを強く感じた気がしたのですが・・・気のせいだったのでしょう笑 人間とは相対性の中で生きる生物です←言い訳




HPに原材料の詳しいデータがありました。

【きつね】
ピルスナーモルト、ザーツホップ、ウルケルイースト、行縢湧水

【太陽のラガー】
ピルスナーモルト、ハラタウホップ、ザーツホップ、カリフォルニア酵母、行縢湧水


やはり大きいのは酵母の違いでしょう。ウルケル酵母とカリフォルニア酵母。

ウルケルってのは現在世界を席巻している黄金色のビール、ピルスナーの元祖であるチェコの「ピルスナー・ウルケル」の醸造に用いる酵母です。ピルスナーウルケルもやはりモルト感を強く感じるビールで、語弊を恐れず言えば「苦い」より「甘い」ピルスナーです。

で、このチェコ生まれのピルスナーにドイツがドイツ流の解釈をほどこして、ホップの苦味と爽快感を強調したドイツ流ピルスナーを生み出したわけです。で、この両者を区別して前者を「ボヘミアンピルスナー」、後者を「ジャーマンピルスナー」と呼ぶこともあります。




ごく簡単に言えば、きつねはボヘミアンで、太陽のラガーはジャーマン。んでもきつねは甘いばかりで、太陽のラガーは苦いばかりかと言うとそういうわけでは決してない。どちらもいい意味で「遊んでる」ビールですな[るんるん]

太陽のラガーなんか、ジャーマンピルスナーのスタイル定義のギリギリのところを狙って、なおかつそこで遊びに遊んでる感じ。わかりづらけりゃ、呑んでください笑

どちらもピルスナー、つまり日本の大手メーカーが造るビールと同じ種類に属するのに、こんなにも違うビールができるのか、というわかりやすい好例です[ぴかぴか(新しい)] 太陽のラガーと見た目はほぼ変わらない。なのに、こんなにも正反対なキャラのビールが醸せるって・・・素敵[ハートたち(複数ハート)]




これは・・・通年醸造で残していただきたいなあ・・・(・ω・)


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【URL】
ひでじビール
http://www.hideji-beer.jp/index.html

【関連記事】
太陽のラガー
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-10-17

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三次ベッケンビール 【その後】 [日本のクラフトビール]

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2009年2月11日産のデュンケルボックです。まだ開けてません。というか、開けられません。

個人的に越年したくない問題だったので、自分の中でのけじめのため、そして、署名してくださった皆様への経過報告のため、記事にしました。

署名運動が収束してからも、私のブログのベッケンビールの記事にはかなりの数のアクセスをいただいています。それだけ成り行きをじっと見守っている方が多い、ということなのだと思います。


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7月に休業に入った三次ベッケンビールですが、未だ休業の状態が続いているようです。少なくとも、HP上ではそのようになっています。

三次ベッケンビールHP
http://www.miyoshi-becken.co.jp/

今現在、どのような形で再開を模索しているのか、または模索していないのかは、わかりません。ですが、長年醸造を一手に引き受け、ベッケンビールの人気を全国区にまで引き上げた醸造長さんは、すでに三次麦酒株式会社を離れられています。つまり、仮に営業と醸造を再開したとしても、私達を魅了して止まなかったあの素敵な香味のまま復活する可能性は、極めて低くなりました。

都市部のビールファンの中では周知のことと思われますが、署名くださった方の中には情報の届きづらい環境に居られる方もいると思い、報告させていただきました。


以下、当プログの関連記事です。

休業決定時の記事
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-07-10

署名提出時の記事
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-08-10


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署名運動では、1次2次合わせておよそ1500名の方から署名をいただきました。数多くの方々のご賛同をいただき本当にありがとうございました。そして、皆様の声を「営業再開」という形で結実できていないことをおわびいたします。

この署名運動を通じて、いろんな人達の「思い」に触れました。

ご協力いただいたお店の思い、ご協力いただけなかったお店の思い、各地のブルワーさんの思い、署名に協力してくださった方々の思い、反対された方々の思い、署名運動を全国に広げていただいた主要メンバーの方々の思い、そして、醸造長さんの思い。




私自身もさまざまな思いを抱きました。

開始後ほんの数日で署名運動が全国に広がった時には、心の底から湧いてくる興奮を抑えられませんでした。一時休業が決まったときの消耗感、喪失感が一気に吹き飛び、きっと自分が何かの役に立てる、と身震いしました。

予想をはるかに上回る1360筆もの署名をいただけた一次署名には、本当に涙が出るほどの喜びと言葉で言い表せないほどの感謝を感じました。見ず知らずの人間達が勝手に始めた運動に、これだけの数の全国の人達が協力していただける。ビールって素晴らしい。というか、人間って素晴らしい。つながろうと思えば、つながれる。いくらでも。

その後「良いニュース」がいつまでも聞こえてこない焦りと不安に苛まれた時期もありました。辺見庸が言う「鵺(ぬえ)のような日本的ファシズム」の正体を見たような気がして、底知れぬ恐怖を覚えたこともありました。




署名の提出先についてはかなりの議論も反対意見もありました。が、私はあくまでも「三次ベッケンビール」の再開でないと意味がないと思っていました。

ファンとしては醸造長さんが造るビールがまた呑みたいわけで、そういう意味では醸造長さんの雇用が確保されればそれでいい、という向きもあったようです。

が、私は三次ベッケンビールのスタッフの方々の「顔」を知っています。醸造部員の若者とは一緒に呑んだこともあります。その彼に誘われて出向いた百貨店での直売会には営業部の社員さんも来られていて、私を大歓迎してくれました。そのほかにも、三次のレストランに行ったときのレストランのスタッフの女性、売店のスタッフの人達・・・。

こういういろんな人達の力があって一つのビールができているんだなあ、と心の底から実感しました。だから、醸造長さんの再雇用だけ確保されれば、という方針には抵抗があったのです。こういった裏方の人達のことを考えると、どうしても三次ベッケンビール全体の復活でなければならないし、そうであってほしい。そう私は考えていました。経済的な理由を前にして署名がどれほどの力を持ちうるのかはわかりませんでしたが、7月12日の時点でいきなり「廃業」ではなく「休業」とした、わずかな可能性を私は信じていました。




建築家の故黒川紀章は「メタボリズム」を提唱して、小さな立方体を積み上げたような形状のマンション「中銀カプセルタワービル」を建てました。個々のカプセルが交換可能で、社会の成長に合わせて理論上はいつまでも利用できる、というマンションです。

ビールの世界の個々のブルワリーもこういうもんなのかな、と今は合理化して自分を納得させています。次に組み込まれるカプセルはそこにあったカプセルを越えるものであり、建物全体が永遠に成長を続ける。そうであって欲しいし、私はそうであるために来年も単なるビールマニアで終わらないような貢献ができれば、と思っております。


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一年間ご愛読ありがとうございました。来年もさらに研究と経験を積んで、んまいビールを皆様に紹介していきます。2010年もよろしくお願いいたします。

猫背

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シェッファーホッファー 【新世代ヴァイツェン】 [ドイツのビール]

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最近本業が忙しくて更新サボってる猫背です[ぴかぴか(新しい)]

決して、断じて、いや、神明に誓ってビールを呑んでないわけではないのですが、記事に起こすのにそれなりの調査と労力を費やさないと気がすまないものでして[たらーっ(汗)]


というわけで今日はドイツの新しいタイプのヴァイツェン、シェッファーホッファーでございます[ビール][ぴかぴか(新しい)]


シェッファーホッファー。舌の短い猫背には難敵です。発音が。




シェッファーホッファー。


シェッハーフォッハァー。


セッハーフォッファー。




何回トライしても10回連続で言えません。


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いただきま~す[るんるん]

HPによると、1978年に醸造開始したヴァイツェンだそうです。「ヴァイツェンの酸味や重さを抑えた、新しいタイプのヴァイツェン」と書かれていますが、その通りですな。ヴァイツェン特有のクローブ香はそこそこ感じるのですが、日本人が苦手とする甘いとろりとした飲み口はかなり控え目。小麦麦芽に由来すると思われるスパイシーさがかなり前面に出ていて、キラリと光る酸味が爽やか[グッド(上向き矢印)] 柑橘系の香味さえ感じる。実に呑みやすいです[ぴかぴか(新しい)]

バナナ香や日本酒の麹みたいな香りがぷんぷんしたとろとろヴァイツェンが大好物の猫背的にはやや物足りない感じは拭えないのですが、新しい顧客層を開拓しようという本場ドイツの意気込みが感じられて良いですな。伝統を守るのも美学。それを革新するのも美学[ぴかぴか(新しい)]

このすっきり感は冬よりは夏に楽しみたいなあ。古典的なヴァイツェンが苦手な人にはぜひ呑んでもらいたいですぅ[グッド(上向き矢印)]

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【URL】
イエナ(輸入元)HP
http://www.jena.co.jp/beer02.html
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アンカー スペシャルエール 【クリスマスプレゼント】 [アメリカのビール]

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待ってました~[ぴかぴか(新しい)] 今日はアメリカ・アンカー社のクリスマス限定ビール、アンカースペシャルビールをいただいとります[ビール][ぴかぴか(新しい)] ちなみにグラスは同じアンカーの銘品「リバティエール」のグラスですん。がっしりした造形に、ビールを注いで初めて輝き出すロゴ。すごく気に入ってます[るんるん]

このアンカースペシャルは醸造レシピが毎年異なる、いわば「アンカーからのお楽しみプレゼント」みたいなビールです。毎年12月になったら「今年のアンカースペシャルはどんなビールなのかなあ[ハートたち(複数ハート)]」と心躍るようになったら立派なビールオタクです。少年の頃サンタさんを信じていた猫背は壮年を迎えアンカーさんを信じるようになりました。


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いただきま~す[るんるん]

薬草系の香りがまっすぐに鼻にとどく。種々のハーブの競演、みたいな感じだった去年のものに比べるとシンプル&ストレート&儚い香り。色は去年のより濃い気がします。去年は「すんごく濃い琥珀色」と我がヘベレケ日記に書いてあるので、間違いなく今年のほうが濃いはず。琥珀どうこうでなく、黒いです[ぴかぴか(新しい)]

で、その色の期待を裏切ることのないモルト感。焙煎モルトの香ばしさをかなり強く感じます。シュバルツの「苦い&すっきり」なモルト感よりはスタウトの「まったり&フルーティ」なモルト感に近い感じ。重厚な麦芽の風味にアンカーならではの香りが相俟って、これは唯一無二の味わいですな[グッド(上向き矢印)] ハーブ感を鼻より後味に強く感じます。んん~ヘブン[ぴかぴか(新しい)]

「スタウトをアンカー流に解釈したらこうなりました」というビール。これは数ヶ月おいといたらまた面白いかもです[るんるん]


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【ビール情報】
アンカー スペシャルエール2009
原材料 麦芽、ホップ、スパイス
Alc. 5.5%

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ブルーマスター 【九州の個性派】 [日本のクラフトビール]

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というわけで今日は福岡県の醸造所、ブルーマスターの看板銘柄「ブルーマスター」です[ビール][ぴかぴか(新しい)]

最近あちこちのビアフェスでよく見かけるようになって知名度を一気に上げたブルワリーですな。

広島のビアフェスにもブルワーの加藤さんが直々に「ブルーマスター」と「かぼす&ハニー」を引き連れて出展されていたので、会場で「初めて呑んだ!」という方も多いことでしょう。

あっしも仕事(盛り、いや、アドバイザー)そっちのけでグラスもってブースに行き、加藤さんにいろいろと聞きまくってました。打ち上げでも近くに座ることができ、楽しい話がいろいろできました[るんるん]


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ブルワーの加藤さんは風貌はいたって普通な、サラリーマン的な感じ。スーツ着て立っている姿だけ見ると、ビール職人というよりむしろ営業部長という肩書きのほうがしっくりくる。物腰の柔らかい実に穏やかな笑顔が印象的な方です。

しかし、トークは実に熱い[exclamation×2] ブルーマスターは2002年に醸造を開始した比較的新しいブルワリーです。2002年といえばいわゆる「地ビールブーム」が一段落して、新しく生まれてくるよりは淘汰され消えていく醸造所が多くなり始めた時期。そんなタイミングでビール造りをはじめたわけですから周囲の反対はものすごいものがあったようです[あせあせ(飛び散る汗)]

んでもどんな反対も批判もこの熱くかつユーモアたっぷりのトークで跳ね返してきたんだろうなあ、と納得させられるほどのパワー[exclamation] 職人さんって素敵[ぴかぴか(新しい)]


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いただきま~す[グッド(上向き矢印)]

トップノートはカスケードホップ(たぶん)の柑橘系の香り。次第にゴールディングホップ(たぶん)の香りが混ざってくるなあ。んつくしき香りのグラデーション[ぴかぴか(新しい)]

あっしは前からブルーマスターはゴールディングホップをドライホッピングしているのだろうとにらんでおったのですが、加藤さんに直接うかがったところ、やはりドライホッピングしている、とのことでした。ホップの種類までは聞けなかったのですが。

ドライホッピングというのはホップの使い方の名称です。普通ホップは麦汁を煮沸する時に同時に投入され、麦汁に苦味や香りをつけたら取り出します。が、このドライホッピングというのは麦汁の煮沸が終わり、貯蔵して二次発酵させる時にも新たにホップを加える、というものです。ホップを煮沸しない、つまり火を通さないわけですから雑菌による汚染のリスクも上がってしまうらしく、大変高度な技術力を要するそうです[ぴかぴか(新しい)]

有名どころでは、猫背が大好きなベルギービール「オルヴァル」がドライホッピングを採用しているビールです。ブルーマスターとオルヴァルを並べて呑んでみたらかなり面白いですよ~[るんるん]


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ん~実にんまい[ぴかぴか(新しい)] ドライホップしたことに由来すると思われる独特の苦味と渋み。こりゃ日本のオルヴァルですな[ハートたち(複数ハート)]

好みがはっきりわかれそうなぐらい個性的なんだけど、基本的には「がつんと苦い」ビールなので、ビール好きなら基本的に大好きな香味でしょうな[るんるん]

「かぼす&ハニー」も面白いビールですよ。ぜひおためしあれ~。



【URL】
ケイズブルーイングカンパニー(ブルーマスター醸造元の会社てす)
http://www.fukunet.or.jp/member/brewmaster/#F




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キリンビアパーク広島 【業界大手のマイクロブルワリー】 [現地に突撃♪]

「まもなく広島です」

のアナウンスの頃に右側車窓(あ、下り列車ね)に見えるこの巨大な看板。

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今日はこのふもとに行ってまいりました[ぴかぴか(新しい)]


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山陽本線で広島から一駅、天神川駅を出て左方向に。

するとまもなく見えるのがこの電柱。

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じゃあの。



この電柱をスルーして右方向に。新幹線の高架をくぐるとすぐにあります、巨大なイオン。その一角にあるのがキリンプラザ・キッチン1938です[ぴかぴか(新しい)]

今ではイオンが占拠しているこの広大な土地、昔はキリン広島工場だったのです。1997年に工場が閉鎖され、その後敷地の大半をイオンにゆずった後もその一角で醸造所はこじんまりと操業を続けていて、そのビールが醸造所の直近にあるレストラン、キッチン1938で呑めるのです[グッド(上向き矢印)]


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こじんまりとは言っても醸造量は年間2000キロリットル。ちなみにこんな感じです。

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地ビールのブルワリーを見慣れているあっしにはとてつもなく巨大に見えます笑

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でかい[あせあせ(飛び散る汗)] 中に落ちたら自力で脱出できないだろうなあ。猫背のビール漬け。絶賛発売中[手(チョキ)]

貯蔵タンクには歴代キリンのビールのラベルがずらり。

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別アングルから。

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んんん~んつくしい[ぴかぴか(新しい)] ちなみに、何故キリンは商標に麒麟を選んだのか??

明治初期にキリンが創業した時、西洋のビールが狼や猫などの動物を商標にしているものが多かったため、それにならって東洋の霊獣、麒麟を商標にしたらしいです。へぇ[耳]

んで、このブルワリーの真横にあるのがキッチン1938なのです。が、ビール呑みたさのあまりレストランの写真撮り忘れました[ぴかぴか(新しい)] ので、建物はご想像にお任せします。


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いただきま~す[るんるん]

まずは復刻ラガー明治。

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ガツンと来る苦味。抜群のキレ。んまい[exclamation×2] あ~これすごい好き。今のラガーほど酸っぱくない。明治の人はこんなんまいもん呑んどったのか、ギサウラヤマシス[ハートたち(複数ハート)] 鹿鳴館でネクタイ頭に巻いて王様ゲームとかやっとったんだろうか。「三番、松吉殿と八番、ウメ殿が接吻でござる」みたいな。

結論、んまい。文明開化の音がする。ルネッサーンス[バー]

ちなみにこの復刻ラガー明治は、広島キリンでしか造っていないビールです。んでも、毎年冬に限定で出る「明治のラガー」とも別なのかなあ。

このビール何と麦芽100%[ぴかぴか(新しい)] 昔のビールは米やとうもろこしといった副原料をたくさん使っているものだと勝手に思い込んでいたのですが、すいません、参りました[あせあせ(飛び散る汗)] そういえば缶の「明治のラガー」も麦芽100%だったなあ。

副原料といえば、アサヒが今限定で出してるアサヒコールド(昭和32年発売のビールの復刻版)、あれはかなり米使っていると思われます。麦酒というか麦米酒。インパクトは薄いけどすっきり感はたっぷり[グッド(上向き矢印)]




次は一番搾り~。

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麦芽の香りがはっきり鼻にとどきます。復刻ラガー明治に比べると全体がまるい感じ。まあ飛びぬけた個性がないといえばそれまでですが笑

そしてブラウマイスター[るんるん]

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ホップのキャラクターが強いのだけど、それが一人歩きしていない感じ。ではその一人歩きを止めているのはモルト感かというと、そんな単純な話でもないような・・・う~ん複雑[ぴかぴか(新しい)] これを缶で再現するのは難しい、いや、難しかったんだろうなあ・・・[たらーっ(汗)] (缶は既に終売しとりますorz)


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そして最後は結局ハートランド[ぴかぴか(新しい)] 水戸黄門級の予定調和です。

が、残念ながら・・・古いorz 7月下旬産です。猫背的にはハートランド瓶は産後1ヶ月以内が理想なのですが、保存の良いものならば時間が経ってもそこそこんまいものもあります。ですがこれは・・・う~んorz ビールが酸化したらついてしまう紙のようなニオイがかなりついてしまっています[あせあせ(飛び散る汗)] 残念。


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ハートランドはやはりこれからも「知られざる名品」として売られていくことになるのでしょう。でも、あまり知られていない→呑む人が少ない→回転が悪い→劣化する→orz

う~んかわいそうに。これではいくらんまくてもその真価が正しく伝わらないよう[もうやだ~(悲しい顔)]

ちなみにハートランド瓶の保存は「高温を避ける」よりも「日光、蛍光灯を避ける」が最重要ポイント。グリーンボトルは紫外線に弱いのです[晴れ][ビール][あせあせ(飛び散る汗)]


というわけで翌日、リベンジのために別の店に行ってハートランド呑んできました[るんるん] 飽くなき追求心。これぞヘベレケスピリット[ぴかぴか(新しい)]


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久しぶりに麦酒天動説の世界で遊んできました~。金色の苦いビールもやっぱりんまいなあ[るんるん]


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【アクセス】
JR山陽本線天神川駅より徒歩3分

【URL】
http://www.kirin.co.jp/about/brewery/factory/hiroshima/index.html

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アヘル・ブラウン 【国境線上の修道院ビール】 [ベルギーのビール]

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アヘル・ブラウン[ビール][ぴかぴか(新しい)]

いやいやいや、すごい泡です。アワワワ[あせあせ(飛び散る汗)]

うかつに上がすぼまってるグラスを使ってしまったために、グラスの半分が泡になってしまいました。バファリンの半分は優し(略

泡で真っ白になったせいで、メールノエルグラスのエロいお姉さんのエロさが半減してしまった気がする・・・[バッド(下向き矢印)]

ちなみにこんなお姉さんです。

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すいません、興奮してどアップにしてしまいました[あせあせ(飛び散る汗)] 今日はメールノエルぢゃなくてアヘルを呑んどるんです。

アヘル醸造所は世界に7つしかない「トラピスト醸造所」の一つです。1998年に醸造を開始(厳密には再開)した、トラピスト醸造所の中で一番新しいものです[ぴかぴか(新しい)]

7つのうちオランダのラ・トラップ修道院以外は全てベルギーにあります。が、このアヘルはなんとベルギーとオランダの国境線上にあるそうです。一応ベルギーに分類されているようですが[あせあせ(飛び散る汗)]


アヘルといえばやはりアヘルブロンド。ビールぢゃなくて果実酒なんぢゃないかと思うほどのフルーティさ[るんるん] 実際に果物を使って造ったビールよりもはるかに果物してます。

んでも今日はブラウン。見ての通りの濃褐色です。

梅干みたいな香り&酸味がごくほのかに。んん~焼きリンゴ~[るんるん] ブロンドもいいけどたまにゃブラウンもいいなあ[ぴかぴか(新しい)]


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宮崎ひでじビール・太陽のラガー 【連続金賞】 [日本のクラフトビール]

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宮崎ひでじビール・太陽のラガー[ビール][ぴかぴか(新しい)]

今日は宮崎県は延岡市のピール、ひでじビールをいただいとります。醸造長のマギー審、いや、片伯部さんと、相棒の小島よし、いや、梶川さんのナイスコンビが醸す極上麦酒でございます[るんるん] 日本の地ビール醸造所では稀有な「酵母の自家培養」を行ってビールを造っている気鋭のブルワリーです。

「ひでじ」という名前とか、レギュラービールの名前が「きつね」「もぐら」「いのしし」「むささび」とか、まあ突っ込みどころ満載の醸造所でもあるのですが笑


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この太陽のラガー、たぶん「ビアアワード2009」みたいなイベントが年末にあれば、間違いなくノミネートされるビールです。だって・・・

ジャパン・アジア・ビアカップ2009、インターナショナル・ビア・コンペティション2009で何と連続金賞[ぴかぴか(新しい)] 実にあっぱれですな。ちなみにペールエール(もぐら笑)もインターナショナル・ビア・コンペティション2009で銅賞をゲットしとります。今年もっとも躍進した醸造所と言ってもいいのではないでしょうか[exclamation]


ん、ホメすぎではないかと?そりゃそうです。だって、広島ビアフェスの打ち上げで醸造長の片伯部さんの横に座り、いろいろとお話をさせていただいたものですから[るんるん]

このビールの注文を通販でしたときも、わざわざ片伯部さんがあっしの注文メールに返信してくれました笑 実にフレンドリー。そのメールであっしは「埼玉のひでじサポーター」に任命され、ひでじビールをPRする使命をいただきました笑 さっそく一働きしてます[グッド(上向き矢印)]


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片伯部さんが醸造に携わり始める前はまだ、ひでじビールは日本に数ある地ビールの一つ、というぐらいの評価だったそうです。それをここまでの醸造所に仕立て上げるにはかなりのご苦労があったようですが・・・そのあたりのエピソードはあっしの酔っぱらい記事よりも、もっと詳しい&わかりやすいものがあったので、どうぞこちらをご覧くだされ↓

パワナビHUMAN
http://www.pawanavi.com/human2/archives/2009/06/post_122.html


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あっしは呑むのに徹しますぅ。いただきまぁぁぁ~す[るんるん]

ほのかに甘いモルトの香り、スパイシーなホップ(ザーツホップかなあ)の香り、そして時折感じるエールのような柑橘系の香り(グレフルというよりはみかんかな)・・・めまぐるしく表情が変わります。ややぬるりとした舌触り~喉越しで麦芽の風味を満喫。後に残るのはほのかな苦味と甘味。むちゃくちゃんまいです[ぴかぴか(新しい)]

ホップ感をかなり強調したPRがされているビールなので、もっとホップホップしたビールなのかと思っていたら、かなりモルティ。モルト‐ホップのバランスが実に良いと思います[るんるん] シーソーみたいに両方のキャラクターが交互に顔をのぞかせる。飽きません[ぴかぴか(新しい)]

「喉越しを楽しむ」という、酒類の中ではビールにしかない楽しみを久しぶりに思い出しました。

ちびちびよりはゴクゴクゴクゴクプハーといきたいビールですな。いろいろビールのこと勉強してこうやってテイスティングの真似事やっていると、どうしてもそろりそろりと呑むクセがついてしまうのですが・・・何か久しぶりにビールを喉で味わった気がします。とにかく気持ちのいいビールです[るんるん]


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というわけでこれ、間違いなく地ビール世界への招待状です[exclamation] 「ビールは好きだけど、地ビールはちょっと・・・」とか言ってる●×△な人には、何も言わずに太陽のラガーを。

麦酒天動説をぶち壊す黄金ピルスナー。究極のアイロニーを現実にする稀有なビールです[ぴかぴか(新しい)]

それにしても、人を知ってからその人のつくるものを楽しめるなんて・・・こんな贅沢はなかなかありませんな[もうやだ~(悲しい顔)]

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【ビール情報】
ひでじビール 太陽のラガー
原材料 麦芽100%、ホップ、ピール酵母、天然水
Alc. 4.5~5.5%

【URL】
ひでじビール
http://www.hideji-beer.jp/



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