ヒューガルデン缶 [ベルギーのビール]
ヒューガルデン・缶
超レアアイテム・缶ガルデンだす。成城石井が輸入したらしい。でかした石井、えらいぞ石井
生ガルデンが欠品になってしまって、どの店でも呑めなくなってる昨今ですよ、即買いです。横に瓶ガルデンが並んでいるのには目もくれず。
銀の缶に例のロゴがどか~んと。というか瓶ガルデンのラベルと全く同じ色なので違和感ゼロ んでも、少し離れて見ると・・・
スーパードライに見えなくもない。
スーパードライと勘違いしてこれ買って帰ったお父さん、吹くだろうなあ。食卓に麦のシャワー。
それくらいこのヒューガルデンつうビールは日本のビールとは違うのですよ
日本のビールは麦芽とホップと水、それに、指定された副原料(米とか)しか使えない。指定外の副原料を使うと自動的に「発泡酒」になってしまいます。この厳格な規定はドイツにならってるんでしょうかね。
んでもお隣のベルギーは基本的に何でもアリ。
んまくするためならば何をしてもいい、というか、昔から各地域でいろんな原料を使った個性的なビールを作っていたので、ビールに原材料の縛りがないのはあたり前なのかもしれません。
ちなみにこの「ヒューガルデン」も村名です。村ではビール作りは昔から行われていましたが、1950年代に一度滅亡してしまったらしいです。しかし、ピエール・セリスという村の牛乳屋さんと村民の皆さんがこのビールを見事復活させて、今ではベルギーの大手メーカーに買収されて全世界にその名をとどろかせています。感動的 プロジェクトXでやらないかなあ
このあたり「ビールは金色で苦い飲み物なのだ!」と上からおしつけられた官製麦酒国家日本とはえらい違いです。天動説と地動説ぐらいの違いがある。
んで、いまだ天動説を信じる日本人にとっての手っ取り早いコペルニクスは、このヒューガルデンです。
原材料に小麦やコリアンダーやオレンジピールを使った、突き抜けるほどさわやかでんまいビールです。軽やかな甘みとスパイシーさは一口呑むだけで日本人のビール観をひっくり返してくれる、メガトンパンチ(古い)級の破壊力です。
特に生で呑むのがむちゃくちゃんまい 苦味と甘みとスパイシーさがとろけるようにまろやかです。瓶だとやや味がとげとげしますが、むしろそれを好む人もいるかもしれません。
し、しかし・・・
ただいまヒューガルデンは極めて品薄です(T_T) 生はほとんどお目にかかりません。輸入元が在庫を切らしてしまっているようです。
しかし!!
11月あたりからアサヒが輸入を扱うようになるようです ということは、いよいよヒューガルデン復活 しかも、これまでよりも流通が増えることが期待できる 日本はいい国になるぞ~。
アフター5のサラリーマンが呑み屋ののれんをくぐって、おしぼりで顔をふきながら
「え~、とりあえずヒューガルデン3つ」
とか、新橋の立ち飲み屋で千鳥足のオッサンが
「いやぁ、そろそろ帰らないと家内がコレ(両手人差し指を立てて額の横に)れすからヒューガルデンもう一杯だけにさせてくらはいよ~。」
とかなったら楽しいなあ
デリリウム・トレメンス [ベルギーのビール]
デリリウム・トレメンス
巻き舌の練習に最適です。デリリリリリリリリリリリリウム・トルルルルルルルルルァ ア アァ(-.-)y これで君も立派なドイツ人!でもこれはベルギーのビールです
ベルギーにゃ「ギロチン」とか「デュベル(悪魔)」とか、何故かビールらしからぬ、というか売り物らしからぬ名前のビールが多い。和風に言えば「大吟醸 死刑」とか「清酒 デーモン」みたいなもんか。
んで、デリリウム・トレメンスは「アル中の幻覚」という意味らしいっス。
このビールの名前を考える担当者がいい名前を思いつくまで呑み続け、ついには幻覚を見てしまったので、社長が「幻覚」をそのビールの名前にしてしまったそうな。英断なんだかやっつけなんだかよくわかりません。
↑ラベルには桃色の象とアイーンしてる恐竜と玉乗りしてる龍の行進。まぢ超かわぃぃんだけどぉ まあこれがネーミング担当者が見た幻覚だったんでしょうね。ゴキブリとかダンゴムシとかシャコとかの幻覚を見なくてほんとに良かったと思います。ダンゴムシのアイーンはあまり見たくありません。
↑ボトルの首のところは桃象のソロステージ デリリウムのメインキャラのようです。トレメンス以外のビールにも必ずこいつだけはいる 笑
デリリウムがクリスマスに限定発売するクリスマスエールにはこの桃象が3頭、赤いサンタの帽子をかぶってサンタの乗ったソリを曳いてます。悶絶するほどかわいい
んで、こういうごつい名前のビールはたいがい名前からは想像もつかないような味だったりするわけです。
デュベルはフルーツジュースみたいな華やかなビールだし、ギロチンなんかほぼスプライト
ところが、こいつは違った 最初は「何だ、ベルギーお得意の甘いビールか、へへん」だったのが、飲み込んだ瞬間・・・
のどが
のどが
焼ける・・・
辛い んまい
辛目の日本酒好きな人はきっとこれ好きなんだろうなあ。アルコールの辛さってこういうのを言うのね、と再確認。ちなみにアルコール度数は9.0%。かなりあるよん
東京近郊では池袋東武で手に入ります
カンティヨン [ベルギーのビール]
ベルギーのカンティヨン・グーズです
ラベルは小便小僧です。古典的なアイコンも食品のラベルになった瞬間シュールな前衛へと早変わり。う~んつくづく世の中は相対で成り立っている。
世界のビールの99.9パーセントは人工的に培養した純粋な酵母を使って麦汁を発酵させ、求める味を作り出しています。
んでも世界で唯一、ベルギーのブリュッセル郊外の一地域では伝統的に、空中に浮遊していたり醸造所に住み着いている野生酵母を使って何年もかけて発酵させる、という実にワイルド&スローなビールを作ってます。
全てが自然任せ、神と酵母のみぞ知る、という環境で作ったビールが何でこんなにもんまいのか。
自然の力もそりゃすごいんだろうけど、自然に振り回されつつもそれに追随しぬく人間の底力に心底恐れ入りました。
休みだったので昼過ぎからだらだら呑んでました。
部屋のカーテンを開け放ち、夏至は過ぎたとは言えまだまだ長い夏の夕陽を浴びながら野生酵母と戯れてました。
やがて陽が落ちてきて、カンティヨンの黄金色が徐々に褐色を帯び、読んでいた本の字も小便小僧もだんだん見えなくなっていき、夕陽を浴びながら微睡んでいる中で、スローモーションみたいに闇がやってきました。
「夜」を実感したのは何ヶ月ぶりだろう。照明のスイッチオフで作られるデジタルな夜をここ数ヶ月過ごしてきた猫背には、グレーゾーンのあるアナログな夕暮れはあまりに新鮮でした。
世の中にはゼロかイチかで整理しきれないものはたくさんある。それを整理しようとするから無理が生じる。論理だ法則だなんていっても所詮は事象の最大公約数。
もっともっと右脳で生きたいなあ、と、自然にまみれて過ごして強く思いました。