宮崎ひでじビール レッドラガー 【深紅のビール】 [日本のクラフトビール]
今日は猫背の大好物,宮崎ひでじビールでございます。目にも鮮やかな赤色のビール。秋の限定ビール「レッドラガー」です
ちなみに12月からは新しい限定ビールに切り替わるみたいです。毎度毎度後ノリですみません。。。ちなみに12月からの限定ビールはスタウトですん。激美味ですん
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ひでじビールといえばこの11月から何と事業独立!これまでは株式会社ニシダの地ビール部門として営業していたのですが,そのビール部門の社員さん達で新会社を立ち上げて独立されたのです!
不況長引く今の日本の中で,何とも勇気ある決断ぢゃありませんか。クラフトビール醸造所はこれまでのひでじビールのように,親会社があってその会社の中の一部門,という形態をとっているところが多数です。ビール醸造とそれに関する仕事だけで一つの会社となっているところは非常に少ないです。
大変なこともたくさんあると思いますが,ファン的には独立して手に入るであろう「自由」に期待したいですね
ちなみに,ひでじビールの「ひでじ」の由来は,以下のどれでしょう。
① 社長の名前
② 社長の苗字
③ 社長が大滝秀治ファン
④ 東国原英夫の「英」からとった
④はないなあ。
正解は…①でしたん あ,もちろんこの社長ってのは独立前の社長ですよ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
というわけで,短かった秋の面影を真紅の湖の中に探しつつ・・・いただきま~す
ん~んまい 「赤い期待」はいい意味で裏切られます。琥珀エビスとのみくらべると面白いはず。さつまいものようなほっこりとした柔らかいモルトの甘味がゆったりと続きます。マニアックに言えば,正統派のウィンナラガーだす。この香味を色で表すならば,赤というよりは落ち着いた褐色ってとこですな。「さつまいも」って印象はたぶん色に引きずられている部分もでかいと思いますが
まだネット通販できるのかなあ。ぜひお試しあれ。もう販売してなかったら,次の限定ビールのスタウトをお楽しみください
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
【関連記事】
醸造所訪問
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
太陽のラガー
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-10-17
大山Gビール アンバーエール 【大山の優しい秋】 [日本のクラフトビール]
日本の名峰、大山に抱かれてんまいビールを生み出し続ける醸造所・大山Gビールの秋の限定品、アンバーエールでございます
大山Gビールといえばやはり・・・
HIDEさん。ビールファンには名の知れた
現場で見れた人、楽しかったですね~
見れなかった人、ぜひ来年の広島ビアフェスにお越しください。きっと来年も何かを起こしてくれるはずです。
ちなみに知らない人のために一言申し添えておきますが、HIDEさんは日本人ですよ。読みは「ヒデ」です。「ハイド」ではありません。
ちなみにすごくどうでもいいことなのですが、HIDEさんと猫背は同い年だったりします。二人を知っている人だけびっくりしてください。
そんなHIDEさんの愉快なブログはこちらです↓面白いわ熱いわで、日々かなりのパワーをもらってます
http://blog.zige.jp/hidebar/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
さて、この大山アンバーエールなのですが、樽生はビアバーにも多少出回っているみたいですが、瓶は頒布会だけの販売みたいです。
頒布会ってのはですね、会員になるとその醸造所のビールが年に数回定期的に届けられるというしくみなのですよ。ちなみに大山Gビール以外にもいろんな醸造所が頒布会やってますよ。詳しくは各醸造所のHPをごらんあれ。
ちなみに猫背、頒布会は今回が初体験でございます。あれは8月のことでしたか。広島ゴールデンガーデンで呑んでいると、そこに現れたのは何と大山Gビールの社長、田村さん マスターの計らいで相席させていただくことになり、楽しく過ごさせていただきました。で、その時に社長から頒布会の案内を受けて、申し込むことになったのです。
ありがたいことに田村社長、前からこのブログを読んでいただいていたようで、「猫背」と名乗るとすぐに認識してくれました。ありがたやありがたや。しかし・・・
猫背 「私は通称猫背っていう者で・・・」
社長 「お~、ブログやってますよね!いや~あのブログ長いね~!」
猫背 「ありがとうございます!もう2年くらいになりますね。」
社長 「いや、文が。」
猫背 ・・・・・
んでも、こんな長文ブログでもマメに読んでくれているようで、ほんと励みになります。これからもしぶとく続けますよ、社長
すっかりビールとは関係ない話ばかりになってしまいました。社長もHIDEさんも実に愉快なフレンドリーな方ですよ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「大山の四季を伝えたい」
HIDEさんのビール造りのコンセプトです。
大山Gビールにはピルスナーやヴァイツェンなどの定番銘柄のほかに数多くの季節限定銘柄があります。地元栽培の大麦を使って醸造した「ダイセンゴールド」、これまた地元の酒米を用いた「八郷」などなど、地元大山の恵みを生かした個性的なビールの数々。その一つ一つに移りゆく大山の四季がキャプチャされているのでしょう。
今回の限定ビール「アンバーエール」はたぶん秋のイメージなのでしょうね。ややくすんだ赤みかがった琥珀色はさながら紅葉の色彩
アンバーエールといえば普通はホップを強めに効かせて焙煎麦芽の甘味とバランスをとるのですが、大山アンバーはモルト感がたっぷり。どこまでも大山してますね。おそらく大山のビールの中ではかなりホップを利かせているほうです。が、それでもやはりモルト由来のおだやかな、イチゴのようなフレーバーがゆったりと続きます。
あっしが大山Gビールが好きなのはHIDEさんがおもしろいことも社長がフレンドリーなのももちろんそうですが、何よりもこのモルト感ですよ。どのビールにも共通する麦芽のおだやかなフレーバーが大好きなのです
しかし、短かった今年の秋を象徴するかのように、このアンバーエール、もう完売してしまっているようです 来年も造ってくれないかなあ。。。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
【関連記事】
大山Gビール ピルスナー
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-05-15
アサヒ メルツェン 【王者の醸すドイツビール】 [日本の大手ビール]
アサヒの限定ビールシリーズ「世界ビール紀行」の第1弾です
コンビニで見かけた方も多いでしょう。というか、もうそろそろ在庫なくなりつつあるっぽいですがorz 相変わらずの後ノリ投稿ですみません。。。
「メルツェン」、英語で言えば「March」です。そう、3月。
3月に仕込んだビールを夏の間じっくり熟成させて、暑い夏を越えて生き延びたビールを10月に開栓し、皆で祝う、それがおなじみの「オクトーバーフェスト」です。だからメルツェンのことをオクトーバーフェストとかフェストビールなんて呼ぶこともあります。
現在のオクトーバーフェストではピルスナーも呑まれていますが、昔はこのメルツェンが振舞われていたわけです。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
見た目はクリアな金色ですが、だまされちゃいけませんよ。メルツェンは「苦くない金色のビール」です。なんだこんな甘ったるいものとか怒らずに。「ビールは苦いものだ」っていう先入観を捨ててしまえば、いろんな魅力が見えてくるはずです。特にこのビールの一番の特徴の「甘さ」、やわらかくどこか懐かしいその甘さこそが麦芽由来の甘さなのです。モルツや黒ラベルが日本のビールの中では「モルティ(麦芽風味が強い)」という評価をされていますが、世界にはまだまだ上がいますよん。
同じ金色なのにこんなにも違うのか!というインパクトをアサヒは狙ったのですかね。その狙いはまずまず成功しているとあっしは思います。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
こないだ呑んだ4VG同様、アサヒの実験的製品はそのスピリットもさることながら、出来映えが実によいですな しかも、4VGは「擬似ヴァイツェン」だけど、このメルツェンはしっかり「メルツェン」です。ラベルには謙虚に「メルツェンタイプ」と表記されてますが、あっし個人的には「タイプ」は取り外してしまっていいと思います。つまり、ビールの品評会の時のモノサシである「ビアスタイル」にギリギリではありますが、合致している、ということです。
ちなみに、メルツェンのスタイル定義って、こんな感じです。興味ない人もぜひご一読ください。
「ミディアムボディのビールで、幅広い範囲の色合いを持つ。甘いモルト風味がホップの苦味にやや勝っていなければいけない。ホップの苦味はクリーンですっきりしていること。モルトキャラクターとしてはトースト香が支配的で、カラメル香はあっても低レベル。パンやビスケットのような風味があってもよい。ホップのフレーバーとアロマは低いが、感じ取れるレベルであること。」(日本地ビール協会・ビアスタイルガイドラインより抜粋)
色の明るさはたぶん下限ギリギリだと思われます。が、もともとメルツェンは色にはかなりの幅を認めているのでまあ問題ないでしょう。甘味と苦味についても限界ギリギリ(つまり、苦味がやや強く甘味がやや弱い)ですが、まあ多少は文字どおり「甘く」みてあげてもいいのでは。
ちなみに、同じメルツェンでもこんなのもあります。
埼玉の星・こぶし花ビール(羽生市)のメルツェンです。濃い赤褐色。いちごのようなフレーバーとモルトの柔らかさが際立つ逸品。猫背の大好きなビールです 通販もできますので詳しくはHPを。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
んでも、こうやって大手メーカーが世界のいろんなビールを取り上げてくれるのは何というか両刃の剣なのかなあという気も少しします。
タラコに「辛子明太子」のパッケージをかぶせて、辛子明太子を知らない国民に売る、みたいな悲劇にならなけりゃいいな、と思ってます。
そりゃ悲劇でしょ。だってもしその国民が本場の辛子明太子を食したとしても、「この辛子明太子は辛くてだめだ」ってなりますよね。辛子明太子は本来辛いものなのに・・・。
このアサヒメルツェンについては色が少し怖いところですね。上述したとおり下限ギリギリです。だから、この金色こそがメルツェンの色だ!っていう固定観念を持たれてしまうと、こぶし花ビールのメルツェンは「うわっ、こんなに色の濃いメルツェンないよ。。。」なんて、入り口の部分でまずマイナス印象になってしまいますよね。世界的にみてもメルツェンは淡色よりは濃色の方が多いと思われます。
甘味苦味のバランスについても同様です。もっと甘味の勝ったメルツェンは世界にはいくらでもあります。というか、そっちが普通です。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
あっしは基本的にスタイルの厳密な定義には興味ありません。呑んでんまければそれでいい。スタイルの定義から外れていてもんまいビールは山ほどあるし、定義に沿っていても・・・なビールもそりゃあります。
でも、消費者側の誤ったスタイル認識が原因で、正当な評価を受けられないビールが現れてしまうという事態は何とも悲しいことです。しかも、その誤ったスタイル認識を大手メーカーに蔓延させられてしまってはひとたまりもありません。
「これが世界のビールだ」という看板のもと紹介されるビールのどれもが日本流の解釈をほどこしたものばかりでは、世界のビールに対する誤解を広げてしまうようなものです。麦酒天動説の小さなものがあれこれはびこってしまうようなことにもなりかねません。
大手メーカーがこういった世界の様々なビールを紹介してくれることは基本的にはあっしは歓迎です。が、「世界のスタンダードや伝統を正しく伝えてくれるならば」という条件つきです。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「世界のビール紀行」、第2弾は「ベルジャンホワイト」です。本場ベルギーの有名どころではヒューガルデンホワイト、ヴェデットなどがあります。どちらも日本で簡単に入手できるので、是非とも冷蔵庫に待機させた上で、第2弾をお待ちください
※12月1日追記
すみません、「ベルジャンホワイト」ではなく「ベルジャンエール」でした ヒューガルデンやヴェデットとは別のカテゴリーです。申し訳ありませんでした。
ちなみにアサヒの名誉のために一言付け加えておきますが、アサヒが運営するクラフトビール醸造所「隅田川ブルーイング」では、スタイル定義通りの実に美味なヴァイツェンが醸造されていて、ビールの品評会では入賞の常連です